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寝ている脳を覚醒させ、耳を劈く音源に手を伸ばす
「ったく誰だよ人がせっかく昼寝してるときに…」
受話器を耳に当て応対する
と
「先日ぶりだね、一郎君。お休み中だったかな」
「じゃ、寂雷さん！？いえいえとんでもない！！」
電話越しでも耳に良い声
先日中王区で会った元チームメンバー
神宮寺寂雷である
「それで、どうしたんですか？またストーカー騒ぎとか？」
「いや、人探しには違いないのだけれど…」
お茶を濁す
どうやら訳アリらしい
「任せてください！で、誰をお探しで？」
「ああ、水城理津という青年を探しているのだけれど」
「…はい？」
反射的に聞き返してしまった
寂雷は水城理津、と反復する
丁寧に、漢字の説明もつけて
思い当たる同姓同名の知人
「…あの、寂雷さん？その人ってもしかして…外人っぽくて、髪がモンブラン色で、目の色が青かったりします？」
「その通りだよ。もしかして、知っていたかい？」
「ええ、昔世話になって…」
となると、色々と聞きたいことがある
「理津さんになにかあったんですか？」
「それが…突然消えてしまったんだ。職場にも行ったのだけれど…既に辞めていたよ」
「え」
理津さんが仕事を辞めた？
あんなに楽しそうにしていたのに？
どうして
理津との記憶が蘇る
いっつも笑顔で不思議な人だったけど
優しくてすっげえ良い人で
急にいなくなるなんて
「…一郎君、ショックを受けているところ悪いのだけれど、私からもいいかな」
「え、ええ」
「君と理津君はどういう知り合いなんだい？」
「理津さんが池袋にいた時、よく世話になってたんです」
「池袋に？」
「ええ。半年くらい前…新宿に転勤になったって」
なにか事件に巻き込まれているのだろうか
だとしたら、放っておけない
「…一郎君、この依頼、受けてくれるかい？」
「もちろんです。理津さんのこと、心配だし」
でも、理津さんと寂雷さんが知り合いだったなんて
いや、前そんな感じのこと言ってたな…
「寂雷さんのこと聞かれたんすよ、前」
「え？」
「今理津さんが働いてるとこに受け取りに行ったら、寂雷さんってどんな人かって」
「…それで、なんて」
「理津さんくらい良い人っすよって言ったら、理津さん」
『それは初耳』
「って笑ってました」
「…彼らしいね」
理津さんが消えた日時なんかをざっぱに纏めたが
そう言えば、寂雷さんとの関係を聞きそびれた
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無月 - 2024年から失礼します。1年前にヒプノシスマイクにはまり(遅い)、寂雷先生を好きになったので読んでみましたが、2人の心情表現がリアルすぎて本人に話を聞いて書いた実話かと思ってしまうほどでした。画面も顔もびちょびちょです。ありがとうございました。 (1月11日 10時) (
レス) @page42 id: 1dba4fa267 (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - ぴみゃ＠ごりらーさん» ありがとうございます。作中では経過時間を長めに取り、主人公と先生の中の深まりをじっくり書くことができました。僕も二人の距離感、書いていてとてもグッときます。改めて、完結までありがとうございました (2019年5月8日 23時) (レス) id: ec5508f4a5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴみゃ＠ごりらー(プロフ) - 遅くなりましたが完結おめでとうございます！主人公くんが、凄い好きで、話も深く大好きな作品で、更新が凄く楽しみでした。先生と主人公くんの会話やお互いへの思いにとても癒されました (2019年5月7日 19時) (レス) id: a355684bde (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - 鉄壁炭酸カルシウムさん» 主人公は元々こんなツンデレ属性ではなかったのですがどういうわけかこんな猫系に…。わあ、嬉しいコメントありがとうございます。機会がありましたら今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました (2019年4月28日 22時) (レス) id: ec5508f4a5 (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - 迷い犬さん» 返信遅くなり申し訳ありません。ありがとうございます。二人がお付き合いした後のお話でしたがなんだかんだ書いていて一番楽しかったです。最後までありがとうございました (2019年4月28日 22時) (レス) id: ec5508f4a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Last | 作成日時：2019年3月31日 0時
