【入間銃兎】運命だけど、恋じゃない。【男主】

醜いアヒル。後に唐揚げ。 ページ4

初の揚げ物、ちょい失敗。
まあ一人で食べるんだし別にいいんだけど。



若干黒いから揚げ。いや生よりはいいはずだ。

とりあえず、スマホで写真に収めて母に送る。
元々揚げ物は母の指令だし。良妻になりたいなら料理できるようになれって実母なのに姑か。

これほぼ毎日やってるけど、一人で食べてるんですよ？
仕事終わりに労ってくれる人もおらず、料理してんだぜ？信じられるかよ？



良妻になんてなりたくない。



今日もひとりで烏龍茶で優勝。
わあい黒い唐揚げかっこいい。



誰のために料理してんだよ俺は。

何のために働いてんのかもわかんなくなるのに。

番ができたから、オメガの健康保険から脱退したらセクハラ激化したし。

毎晩毎晩大変だろ？とか。
子供はいつできんの？とか。



あああああ嫌だ。仕事行きたくない。

嫌いだ。アルファもベータも滅べ。



それでも死にたいとか、オメガに生まれたくなかったとか言わないのは、両親には感謝してるから。



『まぁだから仕方ないと思えるかって言えばそれとこれとは話が別だけどね！あーーーウーロン茶おいしぃーーー！！！』

「楽しそうで何よりです。」

『は？』



振り向くと無表情の入間さんが立っていた。
ラグビーのあの人もびっくりの無表情。



「Aさんが作ったんですか？それは。」

『……。』

「聞こえていますか？」

『いつから聞こえてました？』

「仕事行きたくない。辺りから。」



ジーザス。口に出ていたのか。
そうか、そうだよな。どうせ帰ってこないと思って8割のことを実は口に出してるからな。



『えっと……おかえりなさい。』

「ただいま帰りました。ところでそのから揚げはあなたが作ったんですか？」

『あっハイ母が良妻目指すなら料理くらいできるようになれってあ、なんでもないです。』



失言大臣かぁ？烏龍茶で酔っぱらっちゃったか？
そして入間さんなんですかその微妙な顔は。
冷蔵庫事件の時と同じ顔してますけど。



『…すみません。ちょっと焦してしまって、入間さんには出せないんです。』

「ああ、結構です。」



あーそうですかそうですよねこんな黒い鳥さん嫌ですよね。
可哀想に、俺が食べてやるからな。原因俺だけど。

だから入間さんその顔やめろ。

100下がった！→←そして、結婚。

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