【入間銃兎】運命だけど、恋じゃない。【男主】

定められていた運命 ページ27

「なんとも思っていない相手を嫌ったりしないだろう」
「それはまぁそうなんでしょうけれど」



好かれるようなことをした覚えもない。
ただ、俺は…少なくとも『格好いい旦那』と思われたいと思っていた。



「今からでも遅くはないのではないか」
「そうでしょうか？…怯えるAにアンナコトをしたのに」

「マジかウサ公。国家権力様様だなぁ？」



あぁ。今この場では不愉快な奴が来た。



「理鶯、コレも呼んだんですか」
「あ？テメェぶっ殺されてえのか」



まあここに呼ばれた時点で来ることはわかっていたが…コイツは前科持ちだ。




「ンで？ついに嫁にまで職権乱用ってか」
「左馬刻、次にAに指一本でも触れたら豚箱にぶち込んで二度と日の目を見られねえようにしてやる」


「喧嘩は良くないな。腹が減っている証拠だ。さあ、小官特製鍋だ」




さきほどから漂ってくるこの異臭が…鍋だと？
俺は左馬刻と顔を見合わせる。先程までの殺気はどこへやら、2人して生唾を飲みこんだ。

今日に限ってゲテモノのエレクトリカルパレード。勘弁してくれ。
あぁ手料理でもAの作ったものならゲテモノだって……



「……理鶯、申し訳ありませんが今日は食欲がなくて」
「てめッ！？ウサポリ！！この間もそうやって逃げ＿＿＿つれねえこと言いやがっただろうが！！」



あれはあれで正当な理由だろうが！！！
とりあえずこの場をどう切り抜けるかだそれ以外のことはどうでも＿＿＿



「ふむ…であれば銃兎、Aを呼んだらどうだろうか」
「はい…ッ！？」
「仲直りがしたいのだろう？同じ釜の飯を食うという言葉がある」



おいおい待て待て…！！
このゲテモノ料理をAに食べさせようというのか…？！
それはあの子にさらに嫌われるきっかけになるんじゃ……



「いいじゃねえか呼んじまえよ銃兎よォ…」



こいつ、人を増やして担当量を減らす気だな！？
俺なんかよりよっぽど極悪非道じゃねえかああそうだったなろくでもねえ野郎だった！！！

どうする入間銃兎！？大事な嫁を犠牲にするか俺が犠牲になるか二つにひと＿＿＿




「よし、それではAを呼ぼう」

「………待ってください理鶯？なぜ貴方が携帯を取り出すんですか」

「昨日偶々会ってから、小官とAはメル友だ」




聞 い て ね え よ

吊り橋効果とキューピット理鶯→←not cross

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