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「ム〜ッちゃん！！」
営業時間が終了した店を閉め
掃除中のことだった
突然後ろから抱き着かれた
成人男性のタックルを受け止められるほど鍛えられていない俺の体は、まるで老人のようにモップを支えにしてなんとか倒れずに踏ん張った
…ったく仕事終わりになんなんだこいつは
「まだ帰ってなかったのかよ一二三…どうしたんだ？あとムッちゃんはヤメロ」
「えー？かわいいじゃんムッちゃん！！」
「これで何度目かわからないけど、
しかも、今は内勤に切り替わっているため、源氏名で呼ばれることもほとんどない
ちなみに源氏名の由来は、安直に、苗字と名前の最初の一文字だ
「だぁからぁ…一体なんの用って聞いてんの！！忙しいんだよ見てわかんだろッ」
「次の休み飲みに行こうぜ〜独歩ちんも一緒に！」
「次の休み…？四日後か」
「んじゃお疲れ」
「おいまだ行くとは言ってな……ったく」
どうせ聞いてくれないんだろうな
と諦めのため息
一二三は仕事仲間
独歩はその一二三の紹介で知り合った友人だ…話も合うし
…あの人は、来ないんだろうか
と考え、いかんいかんと頭を振る
あの人、というのは
元TDDのメンバーにして、シンジュクディビジョン代表
そしてその名を知らぬ者はいない程のスーパードクター
神宮寺寂雷
ちなみに、っか…
か
片思い中
…なんて言っても、別に狙ってるわけじゃないし
男同士なんて、普通理解されないし
俺が世の中の少数派だという事は、俺自身理解しているつもりだ
そのせいで嫌な目にもたくさん遭った
だから、どうにもならないことは承知のうえだった
「四日後、ね…」
神宮寺先生のことを差し引いても、一二三と独歩とは仲が良いため
断る理由も特になく……
＿
だがしかし
当日になって予想外が起きた
「やあ。一二三君、独歩君…それと、六月君」
突然すぎて二度見した
なぜここにいる
「ひっひっひふみ、聞いてな…」
一二三を凝視すると小さく手を合わせ頭を下げてきた
「寂雷先生、夜空いてるって聞いたから、メンゴ！」
「急すぎるだろ！！」
声を大にするわけにもいかず、コソコソと
しかし心臓の音はうるさい程、耳に残る
心の準備ができていない
「ごめん。やはりお邪魔だったかな…？」
「いえ全くそんな」
哀しそうな顔に心が締め付けられる
…一二三、ありがとう……！！
と、拝んだのだ
その時は
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Last(プロフ) - いおさん» ありがとうございます。詩的な表現に気を遣っていたのですが、そう言っていただけてとてもうれしいです。完結までよろしくお願いします。 (2019年6月1日 21時) (
レス) id: ec5508f4a5 (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - 素晴らしすぎる作品ですね…!続きが気になり過ぎて堪らないです!!文章も綺麗で、何から何まで素敵な作品です…!!これからも頑張ってください…!! (2019年5月28日 23時) (レス) id: 1d7aa46e15 (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - 彩華さん» ありがとうございます。お話も割と終盤ですが今後も楽しんでいただけるよう頑張ります。 (2019年5月26日 15時) (レス) id: ec5508f4a5 (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - しんどい…好き…めっちゃ心抉られるくらいキュンときます…俺的にはどストライクすぎます。作者さん好きです（） (2019年5月25日 0時) (レス) id: 3d53cc1cd6 (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - 腐女神さん» ありがとうございます。完結まであとわずかですが今後とも気長に待っていただけると幸いです。 (2019年5月19日 2時) (レス) id: ec5508f4a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Last | 作成日時：2019年4月27日 1時
