特等席 ページ7
バスは時間通りにやってきた。
遠慮なしに降り続ける雨、
傘から落ちる滝のような水が制服の裾を濡らして気持ちが悪い。
軽く雨を払い落としてバスに乗り込んだ。
満員になることのない車内。
二年半の高校生活で、座る席がないという光景をみたことがない。
それでもバスの中ではいつも同じ場所に立った。
特に理由はないけど、
知らない人と隣同士になるのはなんとなく嫌だし、
混んでないとはいえ、一人の席は大抵埋まっている。
学校までバス停二つ分だから、わざわざ席を探して座る必要もない。
いつも立つ場所は手すりがすぐ近くにある場所。
つり革に掴まる必要がなくて楽だった。
乗り込んでもはや癖のようにいつもの位置へ向かうと、
そこには先客がいた。
あれ、この子、
この路線、同じ学校の制服を着ている子は俺とこの子くらい、
なんとなく頭の端で覚えている。
いつも後ろの方に座る彼女の顔をバス前方に立つ俺がしっかり見たことはないけど、
きっと、そう。
なにがあった、と聞きたくなるような、
言葉を悪くすれば近寄りたくないほどにズブ濡れの彼女。
立っているのは珍しい、あー、濡れてるからか
てかなんでこの時間のバスにいんの
つり革一つ分を空けた隣に立った。
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ぽる(プロフ) - ひろこさん» ひろこさん、はじめまして(*_ _)とっても嬉しいコメント、ありがとうございます!この作品、結構な長編になるかと思います。最後までよろしくおねがいしますm(*_ _)m (2017年8月1日 14時) (レス) id: 4bd9f67569 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - 初めまして。ぽるさんのお話いつも読ませて頂いてました。新作、すでに物語に引き込まれてます。ぽるさんの世界観が好きです。 (2017年7月31日 20時) (レス) id: a3585ccc5b (このIDを非表示/違反報告)
ぽる(プロフ) - ちゃんたまさん» ちゃんたまさん、お久しぶりです!また来てくれてすごく嬉しいです!ありがとうございますm(*_ _)m 是非是非最後までよろしくおねがいします! (2017年7月29日 0時) (レス) id: 4bd9f67569 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんたま(プロフ) - 新作嬉しいです!続き楽しみにしています! (2017年7月28日 22時) (レス) id: 97dc92da5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽる | 作成日時:2017年7月28日 20時