登校拒否 ページ6
〜 y.t side 〜
朝同期から連絡があった。
レッスン時間が早まったという内容。
時間的に一度帰宅する余裕はないし、
着替えとタオルをカバンの中に詰め込んだ。
教科書や筆記用具なんかはいつも学校の机に置き去りで、
ただのアクセサリーのようになっていた通学バッグは、こういう時でしか重量を増やさない。
レッスン開始時間は学校の終わりを待たずして始まるようだ。
夕方からジュニアの収録なんかがある日は、
時々こういう意味のわからない時間に始まることがあった。
昼休みに学校を抜けなければ間に合わない。
そう思うとたった四時間のために学校へ行くことすら面倒になる。
休んじゃおっか。
いつものバスが学校前へついた頃だろう。
学校から向かわないならレッスン着だって通学バッグに入れておく必要はなくて、
無造作に引っ張り出したタオルに付き添って出てきた鞄の底のプリント。
鞄に突っ込んだ日から初めて日の目を浴びる。
「うわ、これ今日だし」
教科の単元終了テストの告知だった。
テストに向けて勉強などしていなかった俺が、
テストを受けたとして特別いい出来など期待できないけど、
この教科担任はうるさい。
ただでさえ仕事で授業なんて他の生徒に比べれば出れていない方だし、
きっとこのテストを飛ばすとこの先かなり面倒なことになる。
「えーまじか、行くのかぁ…」
休む気満々だった分、
突然の登校に頭が拒否をした。
テストのある教科は二時間目の予定だ。
次のバスに乗ればギリ間に合う。
玄関の向こうから激しい雨の音が聞こえはじめた。
「最悪…」
引っ張り出したタオルを再び鞄に突っ込んで、
玄関で適当に傘を持って、
いつもより遅い朝の道を歩いた。
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ぽる(プロフ) - ひろこさん» ひろこさん、はじめまして(*_ _)とっても嬉しいコメント、ありがとうございます!この作品、結構な長編になるかと思います。最後までよろしくおねがいしますm(*_ _)m (2017年8月1日 14時) (レス) id: 4bd9f67569 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - 初めまして。ぽるさんのお話いつも読ませて頂いてました。新作、すでに物語に引き込まれてます。ぽるさんの世界観が好きです。 (2017年7月31日 20時) (レス) id: a3585ccc5b (このIDを非表示/違反報告)
ぽる(プロフ) - ちゃんたまさん» ちゃんたまさん、お久しぶりです!また来てくれてすごく嬉しいです!ありがとうございますm(*_ _)m 是非是非最後までよろしくおねがいします! (2017年7月29日 0時) (レス) id: 4bd9f67569 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんたま(プロフ) - 新作嬉しいです!続き楽しみにしています! (2017年7月28日 22時) (レス) id: 97dc92da5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽる | 作成日時:2017年7月28日 20時