明日の約束 ページ11
〜Aside〜
突然乗り込んできたいつもの彼に驚いた。
何故この時間のバスに彼が乗っているのかはわからなかったけど、
部活をしている風でもない彼の鞄からタオルが出てきたことにも驚いた。
女子力皆無の私はハンカチ一つ持っていなかった。
だから素直に、助かった。
バスを降りた頃には雨はやんでいた。
このままじゃ今学校に着いたとしても着替える時間などないし、
もうこの際休み時間を狙って登校した方がよさそう。
雨をはらって髪の先の水滴を拭う。
あ、そうだ、
A「あの、」
私の後ろを歩いていた彼。
声をかけると少し驚いた顔をした。
A「タオル、必要だったんじゃ…」
わざわざ持ってきていたということは使う用事があったんだと思う。
このまま返すわけにもいかないし、
きっと換えのタオルなんて持ってきてはいないだろう。
その言葉に、あー、というような顔をして、
「いや、いーよ、使わないから」
A「え、でも…」
「ほんとほんと、いーから」
答えるなり学校への道を歩いていった彼。
名前もクラスもわからなくて、
どうやってタオルを返そう、
そう悩んだのは一瞬だった
A「バスで返せばいいんだ」
会う約束などしなくても、
明日朝、7時12分のバスに乗れば30分後、
彼は乗ってくる。
ありがとうと伝えそびれたことに気がついた。
彼はもう角を曲がって、
その姿は見えなかった。
292人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽる(プロフ) - ひろこさん» ひろこさん、はじめまして(*_ _)とっても嬉しいコメント、ありがとうございます!この作品、結構な長編になるかと思います。最後までよろしくおねがいしますm(*_ _)m (2017年8月1日 14時) (レス) id: 4bd9f67569 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - 初めまして。ぽるさんのお話いつも読ませて頂いてました。新作、すでに物語に引き込まれてます。ぽるさんの世界観が好きです。 (2017年7月31日 20時) (レス) id: a3585ccc5b (このIDを非表示/違反報告)
ぽる(プロフ) - ちゃんたまさん» ちゃんたまさん、お久しぶりです!また来てくれてすごく嬉しいです!ありがとうございますm(*_ _)m 是非是非最後までよろしくおねがいします! (2017年7月29日 0時) (レス) id: 4bd9f67569 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんたま(プロフ) - 新作嬉しいです!続き楽しみにしています! (2017年7月28日 22時) (レス) id: 97dc92da5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぽる | 作成日時:2017年7月28日 20時