能力荘の非凡な毎日

なにもない日【雫 玲良】 ページ7

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庭仕事も無事終わり、何事もなくカフェまで来れた。今日は何もない日だった。
たまに高校時代の因縁の相手に出会って殴られそうになるのだ。

だけど、今日は何事もなく昼まで過ごせた。

飲食店って12時から1時くらいが一番よく混んでいるイメージがない？でも軽食しか出さないうちの店だったら、3時くらいが一番客が多い。

「すみませーん」

「はいただいま〜」

とはいえ、以前より客が増えたような気がする。一人で料理して出して……っていうのじゃまわらなくなるかもしれないなぁ。

「フレンチトースト一つくださーい」

「かしこまりました〜」

これ以上増えたらアルバイトの募集かけるしかないけど、ここにはかなり思い入れがあるし、何かと都合が悪いし……。
因縁の相手が来店した時に殴って蹴ってができないもん。

「は〜い、これフレンチトーストね〜」

あ、今更だけどここの名前は『喫茶 気まぐれ』。私の気まぐれで臨時休業ってことがざらにある。
だから、『喫茶 気まぐれ』。

そして、昔はまたまた私の気まぐれで夜にバーになってたこともあった。今は能力荘に住んでるから早く帰ってるけどね。

そうだ、今は人も少ないし新メニューの開発をしよう。今日の朝ごはんを見ていたら何となくインスピレーションが湧いた気がする！

ここの常連さんに食べてもらおうかな……。舌肥えてる人多いから、アドバイスも的確だったりする。
うまく行ったら飛彩に食べてもらって〜……それで商品化しよう。

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