にわか、トリップしてから2年経ったってよ【文スト】

•或る爆弾＿6個 ページ26

〈nosaid〉



国「犯人は余程探偵社に怒り心頭らしい。」

敦「あの、役に立ちそうもないので帰って良いですか?」

と、さっさと帰ろうと提案する敦であったが…

太「ウチは色んな所から恨みを買うからねぇ……」

敦「あ、無視ですか…」



華麗にスルーされてしまった。まぁ態とだろう。



太「それにアレ、高性能爆薬だよ。犯人の云う通り、アレが爆発したらこのフロア位吹き飛ぶね。」

敦「そんな……」



さらっと太宰の口から言われたとんでもない発言に、絶句する敦。

そらそうだ。あのスイッチがカチッと押されてしまえば、一瞬にして此処に居る人達の人生が即終了になってしまう。



太「爆弾に”何か”覆い被されば、ある程度は爆風を抑えられるかもしれないが、この状況じゃあね…
然も女性2人を人質に取るとは、卑劣な…。」

敦「あの、女の子と女性の方は？」


ボソッと疑問に思って居た事を尋ねる。


太「セーラ服を着ている子はナオミちゃん。バイトの事務員さんだよ。そしてもう1人の赤ぶち眼鏡の女性は春野さん。事務員でもあり、社長の秘書だ。」

敦「バイトさんに社長の秘書さん！？バイトさんに至ってはとばっちりじゃないですか！！」




思わず大声で叫んでしまう敦。

そこから”如何するか”と云う話になり、「社長に会わせる」と提案した。が、国木田に「○そうとするだろう」と云われ即却下されてしまった。





国「そんな所にむざむざと社長を出せるか！出張中で良かった。」

敦「(出張中…？)社長秘書の春野さんは、出張に着いて行かなかったんですか?」

国「行こうとはして居た。が、出発直前に体調を崩してな。帰ろうとした所で人質となってしまった。」

敦「(もう春野さん可哀想…。)」

太「となると、方法は一つ」



そう云うと一瞬、見つめ合う太宰と国木田。次の瞬間に、2人は素早い動きで同時に腕を上げ何かポーズをとる



異能力を使うのか…と思ったが、繰り出された手は”チョキ”であった。




敦「えっ」



さらにジャンケンを続ける2人。最終的には太宰が勝利した。





太「にゃははは」

国「ぐぬぬ…」






国木田は悔しそうに顔を歪ませ乍ら、太宰に促され爆弾魔の方へ向かった。



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此処から暫く主人公視点はありません。
ちょっと初心に返って、「こんなんだったなぁ〜」と思い出しながら見てくださると幸いです！

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