【呪術廻戦】ナキムシですが (ページ31)

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81.大事だからページ31

はるな「伏黒くん、ちゃんとこっちを見なさい」

はるなは伏黒の頬を両手で挟み、おでこをくっつけ、強制的に目を合わす

伏黒「っ、おいっ」

あまりの顔の近さにやや照れるが、はるなはそんな事いまはそっちのけである

はるな「いいですか伏黒くん、あなたは強い。その証拠に何度も私を守ってくれた、

でもあなたは最強じゃない。

全てを自分で解決できると思わないで。それから、

もっと、もっともっと自分を、大切にして」

伏黒「！！」

予想もしてなかったことを言われ、不意を着かれる伏黒

はるな「呪術師だからって、死んでいいわけじゃないんだよ、普通の人と同じように生きてていいんだよ。ただ、普通の人より死がいつも隣り合わせなだけ。

津美紀さんのことは、私達も協力する！

だから、私たちが背負った分、伏黒くんは自分を大切にして」

ボロボロ涙を零しながら伏黒を見上げるはるな

伏黒「…あぁ。わかった。ありがとうな、こんなことで泣かせて悪ぃ」

伏黒はそのままはるなを抱きしめる

はるな「ほんとだよっ、心配、したんだからね」

伏黒「あぁ、ありがとう。俺のために怒ってくれてありがとう」

伏黒も柔らかい表情でそう答えた

はるな「次っ、自分の命を顧みないようなことしたり、言ったら私、もっと怒るからっ！」

伏黒「あぁ。怒ってくれ」

伏黒ははるなの頭を撫でる

はるな「伏黒くんのばーか！」

はるなはまだ言い足りないのか、もしくは照れ隠しか、伏黒を罵る

伏黒「あぁ、俺はバカだ」

それを素直に受け止める伏黒もなかなかレアである

はるな「っ、もぅ、もう絶対、なしだからね」

伏黒「あぁ、約束する」

伏黒ははるなを抱きしめるのをやめ、両手で小さい顔を優しく包み込んだ

伏黒「ふっ、泣きすぎだ」

伏黒は潤んだ瞳からこぼれ落ちそうな涙を親指で救いとる

はるな「当たり前でしょ！怖かったんだってば！伏黒くんがあのまま一人でいなくなっ________」

窓から吹く風が、2人の髪を揺らす

優しい夕日が2人を包み込む

はるな「え…」

伏黒「…いちごミルク、買ってくる…」

顔が真っ赤なはるなを残し、伏黒は教室を出ていった

窓から風が吹き込み、はるなの髪を揺らす

唇に残った熱は簡単に冷めなかった