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虹色64 ページ19

私の体はラクリマの中に入った



これでいい。みんなが助かって笑ってくれればそれでいい。みんなの笑顔は幸せを呼ぶの。




私に、たくさんの幸せを運んでくれたの。



こんなことでお返しなんかにならないけど、でもみんなの笑顔を守るためのこと…怒らないでね。








私は深い眠りについた









ん、なんだろう…なにか暖かいものが落ちてきたような




そんな感覚が頬に感じた




はるな「…んん…」




私は光を感じて目を開けた





そこに映ったもの






はるな「…ナツ…って、あれ?私…生きてるの…?」




ナツ「この前、約束したこと、覚えてるか?」



約束したこと…



はるな「覚えてるよ、


絶対ぇ怪我すんな、俺の傍から離れんな



だよね?」




ファントムの本部に行く時にしたナツとの約束





ナツ 「俺が、気ぃ失っちまったから、守れなくて、すまねぇ…」




はるな「違うよ、ナツ、誰も悪くないの、それに今こうして助けてくれたじゃん。ありがとう」




ナツに感謝の気持ちを込めて微笑んだ





ナツ「…でもそれとは別に俺は怒ってる」



はるな「?」



ナツ「…するな」



しばらく黙ってからナツは小さく言った




珍しく弱々しく、けれどもどこか強く、そういった




ナツの言いたいこと、何となくわかる





はるな「…あのね、私、みんなの笑顔を守りたくて…皆は私なんかよりもっとずっと辛い思いしてる…だからみんなには笑ってて欲しくて「同じだ」」




ナツ「俺たちだって、同じなんだ…」




はるな「…でも「お前がいなきゃ…」」




ナツは私に言い訳なんてさせないとでも言うように被せてきた



ナツ「はるながギルドにいなきゃ、みんないつもみてぇに笑えねぇんだ。今度こそ、ギルドから笑顔が消えちまう」



リサーナ



彼女の事を思い出す




はるな「そんなことない。私が居なくなっても時間が経てばまたみんなに笑顔が戻る」



ナツ「そういう事じゃねぇんだよ。」



声を低くしたナツ




怒ってる…?



ナツ「じっちゃんが言ってた。はるなは優しすぎるから誰かがそばにいてあげないといけねぇって、俺、やっとその意味が分かった」



じぃじがそんなこと…




ナツ「はるなは、優しいからギルドのみんなの笑顔を守ろうとするためなら自分の命だって、そうやって簡単に無くすんだな、残された方の気持ち、忘れちまったのかよ…」





はるな「っ!」

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作者名:toramaru08 | 作成日時:2020年5月22日 23時

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