ただ、あまい 【 るぅと 】

＃９０ ページ44

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後夜祭も終わって そろそろ学校も閉まるということで学校を出た。

校門には見覚えるある大好きな人達が見えた。


「 あ、遅いぞ！！もう〜、またるぅとくんとイチャイチャしてたの〜？ 」

3人の先輩を囲むようにして 5人が集まっていた。
あとは私達だけだったらしい。

今日で先輩たちと立つステージは最後だったんだ。


「 最後も2人らしくていいじゃん。2日間お疲れ様でした！ 」

部長の言葉にみんな首を上下に振る。

今日が最後だって分かってるから全員綺麗な笑顔だ

明日から先輩達は本格的な受験シーズンに入る。
部活には当分来れないだろうし、会うこともきっと難しくなる。
だから、最後は笑顔でありがとうって言うんだ。


「 俺達にとっては、最後の文化祭でステージだった訳だけど後悔なく純粋に楽しめた！！みんなのおかげだよ 」

人一倍泣き虫な私は今にも泣き出しそうだけどムードを壊す訳にも行かなくてぎゅっと唇を噛み締めた。


「 来年の文化祭も絶対見に行くから！」

残された私達先輩たちの後を受け継がなければならない

不安だった。

各自解散になって4人で帰り道を進む。
胸が締め付けられる感覚だった。


「 来年新入生入りますかね 」

「 軽音って意外に人気だから入ってくれるよ 」


でもその割には幽霊部員多いんだけどね。
７人でステージに立ったけど本当なら残り10数人居るんだから。

部長は優しいから特に何も言わなかったけど。



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