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8ー4 ページ42

「光、座ってるのしんどいでしょ。ベッドにゴロンってしていいよ?」

そう言うとベッドから下りた大ちゃんと入れ違いに横になった光。

「上の服捲るね」と言いながら光のTシャツを捲ると、お腹にもポツポツと赤いものが出来ていた。

「ん〜、触んないで…痒い…」

「ごめん、ごめん。ちょっとだけ我慢しててな」

痒いからなのか、ちょっと不満そうな声をあげる光。

同じように足もズボンの裾を捲りあげると、ふくらはぎにも同じものがあった。

「今度そっちの壁の方向こっか」

と言っても向いてくれるはずもなく…(笑)
大ちゃんとせーので光を横に向かせる。

「背中も見るね」

返事は期待していないので、そのまま捲った。
背中は出てないね。

あとは…お尻も確認したいけど、抵抗されるに決まってるよね…

大ちゃんに視線を送ると、理解してくれてたみたい。

任せてと言うように頷いた大ちゃん。

「ちょっとごめんね」
と言うと勢いよくズボンとパンツを同時に下げた。

「えっ…や…んっ…っ」

光の泣きそうな声が聞こえるけど、診ることに集中してすぐに終わらせた。

「うーん…ちょっと出てるね。うん、ありがと」

そう言うとササっと履かせた大ゃん。

その素早さに光も一瞬声がやんだけど、やっぱりポロポロと涙を流して泣き出してしまった。

「んっ…っ…ん…っ…」

「ごめんな、ビックリしたねぇ」

ポンポンと頭を叩いて落ち着かせる。

「ね、大ちゃん。これって蕁麻疹だよね…?」

「うん、俺もそう思うけど…」

「時間的にもさ、アレルギーっぽいし…これって調べといた方がいいよなぁ…」

そう言うと大ちゃんは困った顔で苦笑いした。

今日の食事の後に症状出始めたから、アレルギーは一番怪しい。

しかも、光は色々な魚介類の入ったパスタとかデザートとか原因になりそうなものが沢山あるから、とにかくどれに反応したのか分からない。

今日食べた物を避けて生活するには無理がある。

つまり、血液検査で調べないといけない。

問題は、どうやって光に受けさせるかだ。

光は注射大っ嫌いだからなぁ…
まあ、俺も大ちゃんも嫌いなんだけど。

いや、大ちゃんいるから大丈夫。何とかなる!

そんな根拠のない自信で自分を勇気付けて、採血セットを準備しに診察室を離れた。

8ー5…とうそう→←8ー3



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TT(プロフ) - ♪尾曲がりニャンコ♪さん» ご意見ありがとうございます。応援、励みになります♪ (2017年3月4日 10時) (レス) id: a5409a49a2 (このIDを非表示/違反報告)
♪尾曲がりニャンコ♪(プロフ) - 作者さんが分かりやすく書いてくれてるので、今のままで大丈夫だと思います!更新ファイトです! (2017年3月3日 11時) (レス) id: 79d67a7ed9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:TT | 作成日時:2017年2月25日 0時

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