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いつもと変わらぬトーンで話しているからか、大ちゃんは明るく「何ー？」と返してきた。
俺もその調子を崩さず話を進める。
「今度さ、健康診断あるでしょ？」
そう話すと、 何か察したのか少し元気のない声で「うん」と返事をした大ちゃん。
そのまま、なるべく優しい口調になるように順をおって話していく。
「それの中で、血液検査があってね？それを今からここでやらせてほしいんだ」
「病院でやるのも辛いでしょ？」
そう言うとじわじわと目に涙がたまっていく。
「んっ…っ…っ…なんっ…で…」
「家で先にやったら健康診断の時やらなくて済むし、光だっているよ？」
肩をさすりながらゆっくり話す。
「でもっ…っ…やっ…んっ…っ…だ…」
「うん、嫌だよなぁ。だけど、今頑張ったら後で楽だから、頑張っちゃおうか。」
「ん…うぅ〜っ…っ…」
泣いている大ちゃんを抱き上げて背中をトントンと叩いて落ち着かせる。
そこへ、病院まで採血の道具を取りに行っていた光が帰ってきた。
「ただいま〜」
リビングの扉を開けながら言う光に、おかえりと返す。
俺に抱かれたままの大ちゃんにも、近くまで来て「ただいま」と頭を軽くポンポンっと叩く。
今も泣いている大ちゃんは、首を左右に振ってさらに泣き顔に。
「うぅ〜っ…っ…んっ…っ…」
「ひかっ…るっ…んっ…やっ……んっ…」
「ん〜？何が嫌なの」
いつもよりも、ずっと優しい声で大ちゃんに問いかける光。
「そっかぁ。今日じゃないもんね、検査の日。心の準備が出来てなかったんだよね」
泣いて言葉が途切れ途切れの大ちゃんの話を、ひとつひとつ聞いた光は、その気持ちに寄り添うように言葉を選ぶ。
「んっ…ん…でもっ…こわっ…い…っ…」
「そうだよなぁ。でもさ、ここでやるのと、病院でやるのとだったらどっちが怖くないかな？」
「…んっ…ここっ…っ…」
そうだねと言いながら俺に目で“準備して”と言ってきた。
ずっと抱っこしていた大ちゃんを光に受け取ってもらい、大ちゃんに見えない位置で準備する。
その間にも、光は大ちゃんを落ち着かせながら採血できるように話を持っていく。
“準備できたよ”と光に目で合図する。
それを見た光は大ちゃんをラグの上に寝かせた。
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TT(プロフ) - ♪尾曲がりニャンコ♪さん» ご意見ありがとうございます。応援、励みになります♪ (2017年3月4日 10時) (
レス) id: a5409a49a2 (このIDを非表示/違反報告)
♪尾曲がりニャンコ♪(プロフ) - 作者さんが分かりやすく書いてくれてるので、今のままで大丈夫だと思います！更新ファイトです！ (2017年3月3日 11時) (レス) id: 79d67a7ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TT | 作成日時：2017年2月25日 0時
