拾伍．貴方が泣いていたら ページ15
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彼に迷惑を掛けないようにと、声を殺して独り泣く貴方。そんな貴方を見つけた彼は＿
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「 え…どうした？ 」
不安気に貴方の方へ駆け寄り優しく肩を寄せて貴方に問い掛けます。
理由を話してくれるまで、涙が止まるまで一緒に居てくれます。
「 … 」
余計な口出しはしない方が良いと感じていて、黙って話を聞いてくれます。
それでも貴方が泣いているのは心が傷むようで、彼も悲しげな表情をしています。
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「 えっ…ちょちょちょ…どうしたの…？ 」
即座に小走りに貴方の元へ向かっていきます。
大丈夫？、どうかした？、と心配する彼に不本意ながらも苛立ってしまう貴方。
「 っごめん…、でも…、
おれは無視出来ない… 」
それだけ貴方には辛い思いをしていてほしくないから。
一途な彼らしく精一杯何か自分に出来る事を探しているのです。
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「 …おいおいどうしたぁ？
何かあった？ 」
おちゃらけたような口調ですが声色はとても優しいです。
ぐずぐずと鼻を鳴らしていると、
「 あーあー鼻水垂れてんぞ、
ティッシュで拭け 」
と、箱ごと目の前に持ってきてくれます。もちろん保湿ティッシュ。
自然体で接する彼に貴方も段々と落ち着くはず。
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「 えっなになに、どうしたの…
なんか俺嫌な事させちゃった…？ 」
貴方を刺激しないように静かに、優しく声を掛けます。言葉選びも慎重です。
頭を撫でて泣いている貴方を切なそうに見つめています。
「 ゆっくりでいいから話聞きたいな 」
貴方が落ち着けるようにとお茶と甘いものを出してくれます。
貴方が話している間は水を差さずにただ頷いてくれる彼。
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作者名：しゃもじ | 作成日時：2022年7月26日 15時
