降谷さんのKnight

松田刑事 ページ25

5時40分に、帝丹高校の前に着いた。

誰かが前を通るたびに見られて、恥ずかしい。おかしい所ないよね？

浴衣ってそんなに珍しいかな？変な気分だ。

「はあ、早く来すぎちゃったかな。」と私は呟いた。

「よう、元気か？雪見。」その声は、「松田刑事！！」

「久しぶりだな、あれから変なことされなかったか？」

「はい！おかげさまで、それよりこんな所でどうしたんですか？」

「ああ、ちょっとな。」と言って教えてくれなかった。

「誰を待ってるんだ？」と聞かれたので、「友達を」と答えた。

松田刑事は「そうか。」と言って黙り込む。

暇なので、松田刑事に色々聞いた。何年前かの爆破事件のことも。

「そっか。そんなことがあったんですね。」自分が聞いておいて、

とても悲しくなってしまった。松田刑事の方が辛いのに。

もっと前にトリップしてたら、助けられたかもしれない。

そんな事を思っていた。

「そんな顔するなよ。雪見は笑ってた方がいいぜ。」

と言って頭をなでられる。「松田さんってお兄ちゃんみたいです。」

「雪見はちょっと世話のかかる妹みたいだな。」

「前から思ってたんだが、敬語だとなんか他人行儀だろう。」

「タメ口でいいぜ。面倒だし。」と松田刑事が言っってくれたので、

「うん。わかった。ありがとう！」と言ってニコッと笑った。

「やっぱり、雪見は笑顔が似合っている。」

「雪見ー！ごめん。待った？」と聞かれ「うんうん、待ってないよ。」

というと、松田刑事が嘘つけという顔でこっちを見て来た。

「松田さんと、色々話してたし。」と付け足した。

「あ、松田さん！この前は、雪見ちゃんを助けてくれてありがとうございました。」

と3人が頭を下げたので、松田刑事は慌てて、「おいおい、頭を上げてくれ。」

「俺が、変な目で見られるだろう。」と冗談めかしく言った。

その言葉にみんなで笑った。

「じゃあ、俺はここで。またな、雪見！」と言ってどこかに言ってしまった。

花火大会→←着付け大会

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す