遠くの街としあわせと・・３(ＪＵMＰｘＪＵMＰ)街シリーズ(３)

＝ラブラブ・７＝ ページ7

「んんぅ・・んふっ・・んはぁ」


俺の背中に回した慧の腕の感触を感じながら

チュパっと唇を離して

俺は、慧から取ったプチトマトをモグモグ。



トロリとした瞳を俺に向け

甘い息を吐いて慧は

「んっ・・ゆぅや・・さぁん・・。」


「ふふっ。ホントこのプチトマトうめぇな。
　・・甘くてさ＿＿。」


「も、もぅ。・・急にキス、しないでぇ。
　もぉ〜。・・あ。雄也さん、お店は？」


「ああ、閉めてきた。クローズの看板出して。」


「もぅっ。お仕事、サボっちゃだめっ。」


「違うだろっ。
　慧が、心配だったんだよ。」


「むー。しんぱいで・・
　雄也さんは、おれにキスするの？」


「まぁ〜それはさ・・
　ほらっ、な。行こーぜっ。」


「あ。ごまかしてるっ。もぅ〜。」


「誤魔化してねーってっ。
　俺、腹ペコなんだよ、腹、グーグー。」


「あっ、そーだったっ。お昼ごはんっ。
　あ〜、せっかくの南瓜のキッシュが
　冷めちゃうー。急がなきゃっっ。」


「な、何？？その・・キ？？」


「いーのっ。ほらほら、早く、ゆーやさんっ。」



俺達は仲良く手をつないで、階段を上がり

２階のバルコニーから涼しいリビングへ入った。




慧は小さなカゴを持ってキッチンに行って

俺はエアコンの下で

Tシャツをバサバサしながら

「はぁ〜〜、涼しいー。
　大分暑くなって来たなぁ。今ちょっと
　外出ただけで汗かいたわ、俺。」



そう言った俺に、慧がキッチンから戻って来て

急に、俺の腕の中に入り

きゅぅぅと抱き着いた。



「どーした・・慧？」


「ふふ。雄也さんの汗の香り・・するの。」


「汗の香り？？」


「ん。」


「くせーって事？？」


「んーん。いー香りなの。
　すっごくしあわせな香りと・・。」


「と？？」


「ん。んっと・・なんかねぇ・・
　おれ、雄也さんの汗の香りかぐと・・。」


慧が何だか、もじもじしてる。


「どーした？慧、もじもじして・・
　何？汗の匂い嗅ぐと何？」


「ん。・・なんかねぇ・・
　えっちな気持ちに・なっちゃうの。
　ねぇえ、雄也さん・・お店閉めてきたの？」


「ああ。閉めて来た。」



慧がうっとりと俺を見上げ

細い指で俺の胸元を、ツーっと撫で

甘くえろく囁く。

「ゆうやさぁ・ん・・。
　ちゅーして？・・えっちなの・・して？」



「いや、慧さ。さっき南瓜のキ何とかが
　冷めるとか言ってたろ？」


「んーん。いーの、はやく・・んー。」

「ふふ。分かったよ__。」

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