遠くの街としあわせと・・２(ＪＵＭＰxＪＵＭＰ) 街シリーズ(２)

＝９色・５＝ ページ23

「おもしろいねぇ〜。宏太さんと裕翔さんって。
　ふふ、それにしても侑李ってば、大人気ね。」


「そりゃ〜可愛いもんな。な、光。」


「そうだねぇ。癒されるよねぇ。
　オレも侑李ちゃん膝のせてみたいかも。」


「でも、今ちょ〜順番待ちじゃん。な、慧。」


「そうだねぇ・・。」



「あっ。」って涼介が何か、ひらめいて

クスクス笑いながら

「じゃあさ、慧を膝に乗せれば？光。」



「あ〜〜、それいいかも。
　ちょっと座って、慧。ほらほら。」



光が、おれの手を引いて

「え・・なんで・・。ちょ、光。」


おれは、ポスンと光の膝に座るの。



光が楽しそうに笑いながら

「あ〜〜、こりゃ、癒されるな。
　ほれ、涼介もやってみっ。」



「じゃ、慧。こっち来て。」


「ちょっと・・ふたりともぉ〜。」



「「いーから。いーから。」」



「むぅ―――。」って言いながら

おれは、涼介の膝に座るの。



涼介は、「う〜〜ん。」と言って

「いいねぇ〜。こりゃ、いいわぁ〜〜。
　癒される。ホントにっ。
　はっはぁぁ〜〜ん。そーかぁ〜。」

って、なんか納得してる涼介・・。




「なーに、涼介・・。
　なんで、そーか。なの？」



「こーやって、雄也は、慧にも侑李ちゃんにも
　癒されてるから、あー穏やかなんだなぁーって。
　そー思った訳。な、光。」


「そーだよなぁ。日常がこーなんだもんな。
　しかしさ・・慧。」



「なーに。・・ねぇ、もう降りていい？？」

そう言って、涼介の膝を降りて

椅子に座り直して光に

「なーに、光。」



「こんなに穏やかな高木家だけど・・。
　慧って・・雄也と、ふうふゲンカとか
　した事あんの？」



「ん―――。・・ないと思う。
　だって、おれがプンプンしててもー
　雄也さんって、ニコニコしてるの。
　それでー、ぎゅーって抱き締められちゃうと
　・・怒ってたこと忘れちゃうの。んふふ。」



涼介が、焼いた野菜をモグモグしながら

「すげぇーなぁ。
　いっつまでもラブラブだっ。」



「そうだよー。しわしわになっても
　おれと雄也さんはラブラブなの。んふふ。
　ね、２人ともそーでしょ？
　しわしわになっても、ず―――っと
　旦那さまのそばに居たいでしょ？」

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