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太輔side
何かに身体を縛られているような感覚に
目を覚ますと、視線の先にはいつもとは違う天井
?
ここは…どこ?
カサカサと乾いた真っ白なシーツの音も、いつもとは違う
なんでこんな所に?
重くて不鮮明な意識を集中させて
周りを見回すと
朝日を浴びて白く光る窓側のベッドサイドに
小さなつむじが見える
そして…
右手には…すぐに誰のものとわかる小さな手
ゆっくり半身を起こして、そこにいるはずの
人を見つける
これは夢じゃないんだろうか
この指先の感触と身体にかかる重み
そこに彼女がいるんだろうか
.
.
.
!
夢じゃない
確かに、ここに…
君がいる
目を閉じると、全て消えてしまいそうで
身じろぎもせずに、その小さな身体を見つめる
ずっと、逢いたかった人と、この指先は
繋がってる
A…
.
.
今、何時?
俺はどうしてここににいる?
Aは…何故?
「……ん、…ッ…」
指先に力が入って、Aが目を覚ます
「!!太輔!?」
ずっと逢いたかった人の瞳に俺が映り…
そして一瞬にして、涙で曇る
「心配した…ッ!」
「心配したんだよ!」
泣きたいのは、俺の方なのに先に泣き出したのは
Aの方…
いつも穏やかで物静かなAは
別れ話をした時だって、こんな風に取り乱さなかった
太「ごめ…」
大体の事は想像がついた
店の前で倒れた俺、それを見つけ病院に運び
付き添ってくれたのが、Aだったんだろう
太「迷惑かけて…ごめん…」
繋いだ手は離さなかった
離してしまったら、もう二度と逢えない気がしたから…
「…迷惑なんかじゃない….っ…」
「でも…ッ、」
しゃく仕上げて、言葉にならないA
「でも…」
「心……配した…ッ…」
「心配したよ…ッ…」
.
.
責めるように俺を見つめながら泣きじゃくる君
ポロポロ…頬を伝う涙は、昔のまんま
その姿を見て俺は確信した
君を悲しませたくない、傷つけたくないそう思い
大切に大切に愛していた
あの頃と少しも変わらない君への愛が、
今も確かに俺の中に存在する、と
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トウコ(プロフ) - Sayakaさん» おはようございます!このシーンはパララブから頂きました^_^あの玉ちゃん…ぐふ、良かったです、笑二人に愛されるなんて至福(*゚∀゚*)ですよね、良かったらこの後もお付き合いくださいませ。 (2019年7月2日 8時) (レス) id: c3904733f5 (このIDを非表示/違反報告)
Sayaka(プロフ) - 玉森くんが酷い人だなって思っちゃいました(>_<)藤ヶ谷くん、主ちゃんと再会出来てよかったです!主ちゃん、玉森くんより藤ヶ谷くんの方が好きだと思うのでヨリ戻してほしいなって思ったりしてます。 (2019年7月2日 8時) (レス) id: 650c79086d (このIDを非表示/違反報告)
トウコ(プロフ) - Sayakaさん» コメントありがとうございます!いつも温かいコメントが励みになってます^_^玉ちゃんの前から消えた訳は、もう間もなく分かる予定で…その後お話は"今"に戻ります。これからも良かったらお付き合いください。 (2019年6月28日 20時) (レス) id: c3904733f5 (このIDを非表示/違反報告)
Sayaka(プロフ) - 玉森くんの前から消えたのも、どうしてなのか気になっちゃいます。どんどんと気になることが出て来ちゃいます(笑)福岡、よかったですね!生の玉ヶ谷見て想像も膨らみましたか? (2019年6月28日 7時) (レス) id: 650c79086d (このIDを非表示/違反報告)
Sayaka(プロフ) - 最初、藤ヶ谷くんから主ちゃんのこと奪うなんて玉森くんは酷いなって思いました。でもお話し読んでいくうちに、なるほどなって思いました。主ちゃんはまだ藤ヶ谷くんのこと好きだけど気持ちに蓋してるのかなって思ったり… (2019年6月28日 7時) (レス) id: 650c79086d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トウコ | 作成日時:2019年6月18日 21時