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哀しいkiss 33 ページ50

太輔side



「…え、?」





太「やばい…」






「…?」






太「君…」





「え?」

その言葉に反応したのは、彼女だけじゃなくて
目を白黒させてる店長さんも同じ







渉「おい!太輔ッ!」

黙って隣に立ってた渉が、咄嗟に制した







太「あ、ちがッ、違うッ!花、花!」







太「花が….うん、凄いです!」

ぶんぶん頭と手を大袈裟に振った







すぐさま俯いた渉

今度は、太ももを指先で摘んで笑いを堪えてる






「…良かったです…それなら…」






君は、そんな俺たちに気づくことなく
安心したように笑ってラッピングを始めた







.





.






「はい…」


「どうぞ…」








暗めのオレンジのリボンをつけ、白い紙袋に入れられた黒いBox






「入り口までお持ちします…」







花を生けてる時の大人っぽい雰囲気とは別人みたいにトコトコ付いて来る彼女




このギャップが堪らない






太「ありがとう…」


紙袋を受け取る時、わざとじゃないけど
一瞬、指先が触れた





「…きゃ!」


慌てて手を離した君



バランスを崩した紙袋が落ちていく









!!







太「あぶねー」

なんとかキャッチ






「ごめんなさい…ッ!」





「ごめんなさいッ!!」

心配そうに袋の中を覗いた君








太「大丈夫だよ」

その時、俺たち二人は今日一番接近した



つむじとオデコが、ぶつかりそうな距離







その時、ふわり香った彼女の匂い


人工的に作られた化学香料の匂いじゃなくて、
自然な…花や木や葉の香り





クラクラした





今まで…出逢ったことのないタイプの女の子

彼女自身は、至って普通に振る舞ってるのに
頭で理解出来ないくらいのスピードで
ぐいぐい引き込まれていく





ーー ハートを鷲掴み

なんて恥ずかしくて口には出せないような
キャッチコピーが頭の中をぐるぐる回ってる





太「また、来ます…」


店を出た瞬間そう言ってた






「…あ、…えと…」






「お待ちしてます…」





戸惑う君は、社交令状だと思ってたよね?
もう…来ることはないだろうと




でも
そうじゃないことは、隣で少し引きつった顔して
心配そうに俺を見つめてた渉には、わかってた

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設定タグ:キスマイ , 玉森 , 藤ヶ谷   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:トウコ | 作成日時:2019年5月25日 18時

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