止まらない身体と心 ページ7
裕「迎えに行くから」
俊「だから!ダメだって!今日は無理ッ」
裕「11時ねーー」
裕「今日は、ダメッ!やる事あんの!」
プッ
話の途中で通話を切った
宮田の言い分なんて聞かない
今日はオフだろ?
やる事なんて、掃除洗濯アニメを観るくらいだろ
アニメ10時間位観て癒されんだろ?
わかってんだからな…
それに、中居さんの新番組では
流行りの物見にいくんだろ?
タピオカだって見に行ったじゃん
原宿にいて騒ぎにならないジャニーズじゃダメだ
って自分でも言ってたじゃん!
もっと流行に敏感にならなきゃ
な、流行りの物、教えたる
流行りの物…
"多肉ちゃん☆"
「多肉ちゃん〜」
持ち帰った多肉植物を
朝日が入る窓辺に置いて眺め、声をかけると
自然に頬が綻ぶ
まるで、それがAちゃんであるかのよう…
黄色いリボンが、陽の光に照らされて
キラキラ光ってる
その向こう側に
少し困った顔で俯く彼女の顔が浮かぶ
多肉植物が入った紙袋を手渡ししようとして
俺に捕まった指先
周りを気にして、困り果てて
笑みが泣き顔に変わる前に、俺は重ねた指を解いた
俺の細胞の一つ一つは、彼女を離すまいとしたけど
頭が……離せ、と命令した
これ以上は…危険だ、と。
今はまだ、制御するべき時だ、と。
.
.
彼女の指先に触れた右手…
重ねた温かさと、その感触がまだ残ってる
小2の頃
学校の帰り道繋いだ指先
子どもなりに彼女を守りたくて、
彼女を歩道の内側にした
そう、いつも繋ぐ手は俺は、右手
彼女は左手だった…昨日と同じように。
彼女は…
Aちゃんは…思い出しただろうか
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作者名:トウコ | 作成日時:2019年5月12日 16時