ただ…笑ってて。 (ページ7)

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裕太side

裕「何飲む？」

太「…あ…お構いなく…」

息を整えて、何ゴトもなかったかのように

部屋に戻ると

ガヤは、夕日が差し込む窓辺から、階下を見ていた

太「眩しいね、陽当たりはいいけど…」

裕「…笑」

良かった、ガヤ…何にも気づいてない

裕「そうなんだ、だからさ…

彼女に、カーテンの業者さん紹介して貰ったの」

太「彼女…？」

裕「そ…彼女…」

太「お隣さん？」

裕「……ん、」

.

.

裕「はい…」

アルコールはいらない、と言ったガヤには烏龍茶

俺は、ビールをテーブルに乗せた

本当は…喉乾いてしょうがない

ガヤの相手すんのも辛いくらい…笑

太「綺麗な人だね…」

.

.

どうしよう…何をどこまで話して大丈夫？

でも…

迷った挙句、俺はガヤに全てを、話した

太「そっか…」

そう言った後に、烏龍茶を一口飲むと

ガヤはポツリと言った

太「一目惚れ…って、あるよね…」

まるでガヤ自身も経験があるかのような言い方

太「しかも彼女…人妻でしょ？」

裕「…バレてた？」

太「ん…

エレベーター前ですれ違ったからさ…」

.

.

裕「やめとけ、って言う？ガヤ…」

.

.

.

太「…いや、」

太「玉だって子どもじゃないし…」

太「自分で判断出来るでしょ？」

裕「……」

.

.

太「それにさ…」

太「やめろ、って言ってもやめらんないでしょ？」

裕「……ん…」

太「人を好きになる…ってそういうもんでしょ？」