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涼side
涼「A!?」
涼「どうした!?」
涼「具合悪いの!?」
細い身体
絹のように滑らかな白い肌
その肌に、張り付く濡れた髪
風呂場の床に、小さく小さく縮こまって
自分自身の身体を抱きしめて…
小さくすすり泣く声
涼「A!!」
涼「どうした?何があった!?」
指が触れた瞬間…
君は、ゆっくり振り向いた
「……涼…さん…」
真っ赤に泣きはらした瞳
子供みたいに不安に揺れる瞳
自身の身体と心を抱きしめた指先
涼「どうした!?A…!?」
「…何も…」
「何も…ッ…」
「…何でも…な…ッ…」
声を絞り出すと
瞳から涙がこぼれ落ちる
初めて見る…
愛しい人の悲哀に満ちた表情
いつも…いつも…
穏やかで、心が乱れることなんてないに
何があった?
どうした?
君をこんな風にしたのは、何?誰?
A!
俺は…
かけるべき言葉が見つからずに
その濡れた身体を抱きしめた
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作者名:トウコ | 作成日時:2018年12月22日 7時