イブの約束。&Ｆ ページ12
俺が…
ありがとうを伝えたい人
それは
四年前の今日…
俺の前から突然、姿を消した君
いつも…いつも…
待たせっぱなしで…
いつも…いつも…
君を独りぼっちにした…
君は…
いつデビュー出来るかもわからない俺を
ずっと信じて、応援して…支えてくれたのに
あの日も…俺は、君との約束を守れなかった
いや…守らなかった
.
.
デビューして、生活は一気に煌びやかになって
お金にも不自由しなくなり
周りを取り巻く人も艶やかになった
華も金もないAが、疎ましくて
Aとの慎ましやかな生活が色あせて見えた
そして…
Aの家に行く回数も
連絡も少なくなり…逢う回数も減った
それでもAは
ただの一度も俺を責めることなく…
いつもいつも…笑って
忙しい俺の身体を心配してくれた
だから…
あの日
空っぽの部屋を見た時、俺は言葉を失った
だって
Aが、俺の前からいなくなるなんて
夢にも思わなかった
Aのいない俺の人生なんて
考えたこともなかった
あの日から
俺は、君を探し続けてる
ただ…ひと言
「ありがとう」を言いたくて…
でも…
君はいない
どこにいるの？
何をしてるの？
何を考えてるの？
A？
.
.
.
.
ねぇ、
A…
このラジオを聴いてるなら
俺に逢いに来てよ
俺
Aに逢いたいよ
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作者名：トウコ
| 作成日時：2018年12月22日 7時
