xLunaSx ＊俺の彼女 短いお話集47＊

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太輔side

神さまは意地悪だ



こんな時に

こんな言葉を俺に浴びせるなんて







泣いてもいい


傷ついてもいい



貴方が好き

大好き




貴方の側にいたい



貴方を愛してるから


貴方に愛されたいから




太輔


その手を離さないで


ずっと…側にいて



私を、抱きしめて








あの日と同じ

白くて大きな月が、

あの日と同じように

俺を照らす







Aとの関係が始まった日も

同じようにAは泣いてた






いつもいつも

泣くのは、女の子で

泣かすのは…俺








「…今…あの人の事考えてる…」







太「……」





もう、今更隠しても仕方ない…







「やっぱり…あの人が忘れられないの？」





Aを忘れる？

そんな事…出来るんだろうか


出来る訳…ない






あの事故の後、

Aの幸せの為に身を引いた時だって

どんなに苦しんだかわからない






その苦しみから逃れられたのは

別れなきゃ、そう思いながらも

一方で、もしかしたらAとまた

愛し合えるかも…って思っていたから







「ほら…」






「忘れるなんて無理なんだよ…」






「藤ヶ谷先輩には…」






「無理なの…」







太「芽依…」




いや、俺は確かについさっきまで

芽依と愛を育んでいこうと思ってたよ




本当に

芽依を愛したい、そう思ってた








「代わりでいいって言ったでしょ？」






太「代わりなんかじゃない、芽依は…」






太「これから、付き合って行くんだ…」





太「そして…ちゃんと…」






「ちゃんと….付き合ったら…」





「愛してくれるの？」






「私を…」






「あの人を忘れて、愛してくれるの？」







「先輩は、あの人を忘れられるの？」







…







…








俺は…






俺は…Aを

忘れられるのか








「先輩…私を、抱…いて…」







「あの人の代わりでいいの…」






「側にいられればいいの…」






「お願い…」







太「……」







「私…」







…？






「本当は…初めてなの…」




？





「男の人、知らないの…」






「本当は、先輩には言わないつもりだったの

重いでしょ？嫌われると思ったから…」







「でも…」







「私は…

他の誰も知らない…先輩だけなんだよ…」





「先輩だけの…身体なの…」






「先輩の好きにしていいんだよ…」







「ねぇ、それってあの人より有利でしょ？」

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