xLunaSx ＊俺の彼女 短いお話集47＊

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太輔side


芽依に相談があるから、と呼び出されたのは

ほんの数時間前





あの時、俺は

芽依にも、好きな男が出来たのか…

恋の相談に乗ってやるか、

それくらいの軽い気持ちだった





そう

ほんの数時間前まで、俺は芽依をその程度にしか

見てなかった




恋愛の対象としてなんて

見てなかった








そんな俺が、今


目の前にいる芽依を愛そうとしている






芽依と

新しい恋をして、愛を育んで

Aを忘れようとしている








俺は

芽依を利用しようとしてるのか？








「身代わりでもいいんです…」




全てを知って尚、芽依は俺を愛してると言う





俺が…

家庭のある女性と付き合っていたと…

今も、その女性を忘れられずにいると

全て知って…






「それでもいいから…」






ゆっくり閉じていく瞼


芽依って、こんなに睫毛長いんだ





くりんとした目が、

クルクル動いて可愛いとは思ってたけど





少しカールした睫毛が、凄く可愛い






可愛いよ







…







…







ほとんど無意識に、その瞼に唇を重ねた









ちゅ…







…







…








「先輩…」





見上げた瞳が、窓の外と同じくらいキラキラ光って

俺に、その先を求めてる







「先輩が、好き」





「ずっと…ずっと前から…」







芽依…






「絶対、幸せにするから…」





…？






「先輩を幸せにするから…」








太「芽依？」







「私の方が…先輩を幸せに出来るから…」








「忘れてください…」







…！






！！






太「…芽依ッ！？」




首に伸びた細い腕が、俺を身体ごと引き寄せる







「先輩が好きッ！」






！！







！！！

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