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彼女side



「何してるんですか?」





裕「え?だから…髪切ったのか…どうか…」





「玉森さん、ここ銀座のど真ん中ですよ….」






裕「?」






「みんな、見てます」




シャッターを閉められなかった片方の窓には

黒山の人だかり





貴方を見つけた人の波







裕「あ…」






「あ、じゃありません…」





「困るんです…お店閉められなくて…」







裕「……」







「玉森さんが、"Aちゃん"なんて言うから」




「もう!」








プンプン怒って膨らんだホッペ


ぎゅーと、握りしめた拳も可愛い







「どうしよう…」





「もう、店長いないし…でも、店閉めなきゃ…」






「凄い、人だかりだし…」








裕「帰るね、俺…」




…?




裕「ごめん、なんか君みつけたら嬉しくなって

飛び出しちゃって…」





飛び出した?


どこから?






裕「ずっと、あの駐車場から見てたんだ…」





誰を?






裕「ちが、探してたの…君を…」





嘘…でしょ?


いつから?


まさか…あの日から….ずっと?





連絡先、知ってるのに?

前は、あんなに強引だったのに?








裕「やっと逢えたけど…迷惑みたいだね」


自嘲気味に笑った玉森さん






裕「俺は…君に嫌われてばかりだ…」




無理して作った笑顔が

凄く凄く切なくて….悲しい…






裕「帰る…」






裕「邪魔者は退散します」






「邪魔者なんて…」





裕「ちが…嫌われ者かな?笑」






「玉森さん…違う…」
























裕「帰るね…」







裕「そしてもう二度と来ないから…」






裕「君に迷惑かけないから…」







裕「ごめんね」





裕「ごめんね…」




















追い払われる迷子の犬みたいに

何度も頭を下げて

人だかりの波に消えて行った玉森さん






そんな風に思ってない

迷惑だとか…

嫌いだとか…































シャッターを下ろし、鍵を閉めても

私の心はざわついたままだった






揉みくちゃになりながら

消えていった玉森さん






あれは



瞳が光ってみえたのは…


涙じゃ…ないよね





違うよね?

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作者名:トウコ | 作成日時:2018年5月26日 6時

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