翡翠の涙。瑠璃の笑み。〈俺の彼女 お話集38〉

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裕太side


裕「ガヤ…」





遠くを見つめるガヤの瞳は

凄く寂しそう…

自分を責めるような悲しい目…








太「ごめん….

なんか…湿っぽい話になったな…」







裕「いや…」









ジュニア時代、ガヤに彼女がいたのは知ってた

一度だけ…

二人でいるところを、遠目に見た事がある…





ガヤが、大事そうに肩を抱いてて

横顔しか見えなかったけど…



ガヤが、俺たちには見せないような笑顔を

見せてたのが、印象的だった





それが….

ガヤが、デビューする前に別れた彼女だよね





今も…ガヤが思い続けてる彼女だよね







裕「もし…今、彼女に逢えたら…どうする？」






いつも、グループが一番のガヤ

彼女なんてアイドルには許さない


あの時、別れたのだって…

それが理由でしょ？







今なら…どうするの？









太「……」







裕「ガヤ？」








…








…









太「彼女がいれば…何もいらない…」







太「彼女の事は、必ず…守りたい…」







太「全ての物…人…から…」








太「だから…」





…






…







…







太「ごめん….俺…

すぐ…ジャニーズ辞めるわ……」







…






…







渉「太輔…」





"ジャニーズを辞める"


その言葉だけが、静かに部屋に響いた



先輩達に聞こえると…まずい








渉「玉、写真撮らなかったの？夜桜…」





渉が、気を利かせて

話題を変えてくれる…




ガヤの言葉に、滝沢君が反応する前に…







渉「見せてよ…」





！？






裕「あ、えと…」






撮った写真は、一枚だけ…


Aと、二人の写真

桜だけの写真はない…






太「あれ…もしかして…笑…」







太「二人の…写真？

出来立てホヤホヤの彼女との写真かな？」






裕「……いや…あの…」






渉「相変わらず、可愛いなー笑」






太「真っ赤だぞ、首まで…笑…」







渉「見せてよ！」







太「見たいなー笑…」








太「ね…玉……？」





太「見せて！」

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