翡翠の涙。瑠璃の笑み。〈俺の彼女 お話集38〉

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裕太side


裕「泣かないで…」





裕「ごめん、言い過ぎた…」









胸をぎゅーって掴まれて

呼吸が苦しくなるような…

切ない…君の泣き顔




もう、それ以上….泣かないで。







ごめん、って

君は、俺に謝ってるようで…

実は…

他の誰かを想って泣いてるような顔してる





後悔や懺悔や…悲哀に満ちた…

全てを許さずにはいられなくなる…

切ない君の泣き顔







裕「ごめん…って…」







裕「もう…泣かないで…」






切ないし…辛い…


それに

さすがに、こんなトコで女の子が泣いてると

周りが注目する






いや、ほらもう…

ヒソヒソ話してる人がいる…








…









…








裕「Aちゃん…」








…









…







「ごめんなさい…泣いたりして….」








裕「……」







「そ…だよね…」





「寝てても…

ホワイトタイガーは…ホワイトタイガー」







「自由でいいよね…」







「私ったら…つい…」





裕「いいんだよ、全然…」







裕「それより、ちょっとここから離れようか？」





「…？」







だってほら、

ヒソヒソ話の女性も増えてきたし…



君と一緒に叫んでた子ども達は、

俺の事を、君を苛める悪い奴って思ってるよ？






「…あ、」







裕「ね？」






今度は、君の手のひらを俺が包む番だった

きゅッ…

少し冷たくなった手を包んで、

握りしめるとそのまま手を引いた







裕「行こ」








君に話したい事がある…





俺が、君に抱いてる気持ち


それをちゃんと伝えたい







そして、君にも聞きたい




君は…


心の中に何か、秘めてるんじゃない？




君の心の中には

誰かいるんじゃない？

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