林檎×さくらんぼ after story 2 ページ10
A「海…明日は、スクールは?」
海「あるよ、いつも通り…」
A「空が、休む事…伝えてくれる?」
海「あ、うん…わかった」
空は、昨日から学校の林間学校で
帰ってくるのは、明後日…
明日のダンススクールは休みだ
俺と空は、高二になった
二人、同じ高校行きたい、と言った空を
説得して都内の女子校に行かせたのは、俺…
もともと
空は、俺より、抜群に成績も良かったし
そんな空が、俺と同じ高校にいくなんて
どう考えても…不自然
それに、共学なんかにしたら
それこそ同じように成績のいい陸が
同じ高校に行く、って言うに決まってる
それは、それで絶対に、嫌だ
空が…俺より沢山の時間を
陸と過ごすなんて…
絶対、許せない…
でも…一番の理由は…
母さんを安心させたかった
誰よりも…大切な母さんを…
母さんは、
俺と空の関係を疑い続けてた、ずっと…
でも…
あの日…
夏休み、母さんが思いがけず早く帰って来た日
俺と空が、同じベッドで寝てた日から
その思いは格段に強くなった
あれは…中三の夏だった
いつものように
二人で、愛し合って
その日は、そのまま眠ってしまって…
それでも…たまたま
服を着てたから辛うじて…
"グレー"…だったけど。
年頃の男女が
兄妹なのに…小さなベッドで肩を寄せ合って
眠ってる…
その光景は、普通の母親でも
眉をひそめるだろう
まして、同じように…
実の兄、太輔おじさんと愛し合って来た母さんには
凄くショックだったはず…
あの夜
夜中に帰って来た父さんに
母さんは…泣きながら話してた
「天罰…なのかしら…」って
「私が…」
「私が…した事が…ッ…」
そう言った瞬間
父さんは、話を遮った
「気のせいだよ…」
「Aの考えすぎ…」
「疲れてるんだよ…」
「それに…」
「Aは、何も悪くない…悪くないよ…」
「罰を受けるのは…君じゃない…」
「君じゃ…ない…」
…
…
あの日の事は
今でもはっきり覚えてる…
あの日
あの後
「疲れてるんだよ…」って言ったはずの父さんが
全てを忘れさせようと
いつもよりずっと…ずっと…優しく…
でも…
長く…長く…
そして、激しく…
母さんの事を愛してるのが、
聞こえたから…
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作者名:トウコ | 作成日時:2018年1月1日 18時