それでも… ページ7
太輔side
太「！？」
「太にぃは…信じてる？
お父さんの…あの話…」
…
…
…
俺は…
俺だって…
あの時、再三確かめたのは
信じられない…そう思ったから。
…
…
「だって…おかしいよね？」
「付き合っていたのは…学生時代…」
「その時も…何もなかったのに…」
「おかしいと思わない？」
「余命僅かになって…」
「また、一緒になる…なんて…」
太「……」
「それに…」
「私だって…
実の父親が引き取るのが普通でしょ？」
「おかしい…」
「おかしいんだよ…全部…」
「私は…」
「私は……ッ…」
「どうしたら…ッ…」
…
…
太「A…」
何もかもが
分からないまま…
分からないままなのに…
俺は…
やっぱり…
太「…！」
「太にぃ！？」
Aの身体を引き寄せて
腕の中に抱き締める…
俺と…
いや、宏兄とも裕太とも…
血が繋がってるかも知れない…
血の繋がった…兄妹かも知れない…
そう思って
揺れ動いてるA…
揺れ動きながらも…
その三人を…
同じように愛してしまうA…
戸惑い…
苦しみながらも…
三人を愛さずにいられない…
可愛くて
愛しくて
儚くて
大切な…
俺の大切な…妹。
…
…
俺の…
愛する…
…女性…。
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作者名：トウコ
| 作成日時：2017年9月14日 6時
