Brother 君は僕らの愛しい妹。

二人の会話 ページ32

裕太side

ベットに入っても

なかなか眠れない…




原因は…

分かってるんだけど。






…






…






今日の…

太兄のあの態度と…

宏兄のあの顔…






あれ…って…





…






…





眠れないまま

喉が渇いて

廊下に出ると…リビングに光…





誰か…

起きてんの…？



宏兄？


太兄？






それとも、父さん？







いや、

父さんは、今日は………泊まりだ。




…





…






「どうゆうつもりだよ…」


宏兄？






…





…






「別に…」





「別に、特別な意味はない…」






「あんまり…宮田の側に行くから…」






宏兄と…太兄…の声だ…






宏「近くに行くから、何だよ？」






太「汗…つくわ…って(笑)」






…





…





太「ほら、俺たち潔癖だしさ…」






太「Aだって…」





…





…





宏「そんな嘘…」





宏「…俺に通用するわけないだろ？」







太「…は？嘘…って何？」






宏「しらばっくれるな…」





声は…小さいけど

怒気を含んだ声は…

俺にまでよく聞こえる…






宏「俺が、何も

気づいてないと思ってるのか…」





太「…？」







宏「知らないと、思ってるのか…」







…





…







宏「太輔…何とか言え…」




…





…





宏「お前が、言わないなら…

俺から聞いてもいいか…？」







太「……」






宏「太輔、お前…中３の時、

俺のタメ…ボコボコにしただろ？」







太「……」



あの噂…

やっぱり…本当だったのか…



太兄…が、いっこ上の先輩を

ボコった…って




ただの…噂だと思ってたのに…









宏「あんな大ケガさせる程…」






…





…







太「知ってたのか…」





宏「当たり前だ…俺の回りは

みんな知ってる…もしかすると裕太だって…」





太「………」






宏「あれ…って､Aに

手を出そうとしたからだよな？」








太「あぁ…」






太「アイツが…Aに…

酷いことしようとしたから…」






宏「それは、俺も分かってる…

分かってるし…もし、そこに

俺がいても同じ事をしたと思う…」








宏「大事な妹に…って…」






太「……妹…」







…







…








太兄…？

何で…黙ってんだよ…








宏「゛妹゛…だよな…？」









宏「゛妹゛だったからだよな？」

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