Brother 君は僕らの愛しい妹。

秘密の場所 ページ13

太輔side

「太に……ぃ…」








太「泣いていいよ…」




「太…に………ッ…」







太「いいよ…」







「ッ…」





「うっ…く…」






「うっ……ッ…」






「あ…ッ…」







「う……」






必死に堪えていた涙が

一粒…

地面に落ちる…








「太…に…」








太「ん、…」





「私…寂しかった…」






太「ん…」







「悲しかった…」






「ずっと…」






「おかあさんが、入院してる時も…」







「ずっと…ずっと…寂しかった…」







太「…ん…」







「寂しくて…寂しくて…」







「ずっと…一人ぼっちだった…」






「でも…泣いちゃダメって…

おかあさん、悲しませるから…って

ずっと…ずっと我慢してたの…」







「おかあさんが、死んだ後も…」






「いつまでも泣いてたら…

あの空の向こうのおかあさんが

悲しむから…って…」








「早く…笑顔にならなきゃ…って」







…






…






…







「でも…ほんとは…」






「泣きたかったの…ずっと…」







「泣き…たかった…ッ…」






「…ッ…」






「おかあさん…ッ…！」







「おかあさん行かないで…って…」






「私を置いて行かないで…って…」






「あ…ッ…」






「あ…ッ……ッ…」






太「A…」






！！





崩れ落ちそうになったAを

思わず…

抱きしめてた…






「太…にぃ…？」





俺の腕の中に…

震えてるその身体…









太「ここで…泣け…」







「…？」




涙が溢れた瞳で

俺を見上げるA…






太「俺が…いる…」







「……？」





太「俺が…お前の側にいるから…」






太「どんな時も側にいるから…」





太「だから…」





太「どんな時も…」







太「俺の側に…」





太「この腕の中にいろ…」

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