雪のように白く…冷たく…儚く。&T 4

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裕太side


まだ

刺された傷の痛みだって

薬でコントロールしてるのに






ありったけの

力で…


心電図のコードを引きちぎり…



サイドテーブルに置かれた

水差しを…

窓に向かって投げつける…






弾けた…水差し…


プラスチックでなかったら


きっと


窓ガラスも…水差しも

木っ端微塵だった…









「いやぁー！！」







「いやーッ！」









「死なせてッ…！」







「死なせてッ！！！」








「お願いッ…」







「お願いだから…死なせて！！！」








裕「Aッ…！」







裕「落ち着けッ！」







大ケガをしてるとは

思えない程の力…







渾身の力…







Aの行き場のない悲しみが

全部…


全部…


放出されていく…








裕「A落ち着いて…」






裕「お願いだからッ…」







裕「落ち着けッ…」








…








…









裕「A…」







やっと

腕の中で静かになって


泣き出したA…







「…や…」







「裕太…ッ…」








「裕太…ッ……」







「あの子が…」







「あの子が…私の…ッ…」







「私の支えだったのに…」









「支え……ッ…」








「…ッ…」








「う…ッ…く…」








「うっく…」







「裕太と…私の…ッ…」








「裕太と私の…」









「大切な…ッ…」








…






…






…






裕「分かってる…」







裕「分かってるよ…」








裕「何も…言わなくていい…」







裕「何も言わなくて…」









裕「分かってるから…」









裕「全部…俺が悪いんだ…
Aの側にいれなかったから…」







裕「Aと連絡が取れなくなって…
探しても見つからなくて…絶望して…
死のうとしたから…」









裕「ほんとは…
Aを探しだして…もっと早く…
もっと早くAを迎え行かなきゃいけなかったのに…」








裕「そう、しなかったから…」








裕「だから…こんな事に…」









裕「Aにこんな大ケガさせて…」








裕「全部…俺のせいだ…」









裕「許して貰えるとは思ってない…」









裕「どんなに謝っても…取り返せないから…」







裕「君のお腹にいた…赤ちゃんは…」









「裕太…」








裕「でも…」






裕「Aの未来は守りたいんだ…」






…






…







裕「守りたい…」

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