俺の彼女＊短いお話集＊17

貴女の胸に抱かれて F 62 ページ10

太輔side


「収録…どうだった？」





太「あ…」






太「上手く…いったよ…」








太「宮田が…」







「宮田君が？」






太「…また、滑ったけど…」







(笑)






「そうなの？」








「私…宮田君の…ギャグ…」







「…！？」








「太ちゃん？」







太「あと…８分しかないのに…」






太「宮田の話…したくない…」







「あ…」






「ごめ…！…」





無理させちゃ…ダメ…


そう分かっていても…





ダメ…だな…







繋いだ指先から

熱が伝わってきて…




Aに


引き寄せられちゃう…








ゆっくり…


重ねた身体…






ベットに

凭れているその身体に…

覆い被さるように…




体重をかけないように


最新の注意を払いながら…


その身体を包む…









太「苦しく…ない？」






「ん…」






鼻先が

ふれそうなくらい…

近づいて…






その瞳を見つめる…








瞳の中に…映る俺…






俺の…瞳にも…



Aが映ってるの？







「太ちゃん…今日…」







太「ん？」








「香水…つけてないの？」







太「…あ、あぁ…」







「私…の…為…って思っていいの？」







太「…(笑)…」







太「そう…だよ…」






「つけない日…なかったのに…」






「…ずっと…」








太「…匂い…」





太「キツいかな…って…」







俺の…

結構…甘ったるい…しね…







「ありがと…」






「太ちゃん…」








腕の中で…


小さく踞るA…






太「顔…見せて…」







太「大好きな…顔…」






「でも…」






「ずっと…手入れしてない…」







太「関係ないよ…」







太「てか…むしろ…可愛い…」







手入れしてない眉も…


化粧してない頬も…



サクラ色の唇も…





まるで


赤ちゃんみたい…






無防備な…



赤ちゃん…








太「また、キスしたくなっちゃった…」








太「ダメ…？」




どこまで


俺は…欲しがりなんだ…


って思うけど…







自分でも


自制出来ないんだから


仕方ない…








太「A…」



思いきり…可愛い子ぶってみる…




下から見上げて…



ちょっと…


唇を尖らせて…





甘えた声で…お願い…








太「キス…して…い？」







太「ダメ…？」









…(笑)







「い…よ…」

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