俺の彼女＊短いお話集＊17

君は誰の。after story byT ページ26

Aside


「うちに…来て…？」






裕「は…？」






「一緒に…暮らそ…」







病院の屋上…

そこにいないはずの…砂里さんに

手を伸ばした玉森さんが

やっと…車椅子に戻る…







裕「なんで…Aさんちに？」







「………」








裕「俺が…こんなだから…？」






「……」







裕「(笑)…」






裕「仕事も…」




裕「生活も…」






裕「一人前に出来ない…俺が…憐れだから？」







「違う…」




裕「じゃ…何だよ…」







「………」






裕「俺に…抱かれたいの？」







…！






裕「んな…ん訳ないか…(笑)」







裕「俺の…身体の事…一番しってんの…

Aさんだもんね…」








裕「俺は…」






裕「(笑)…゛出来ない…゛って…」







裕「あ、いや…今は…か…」






裕「今は…出来ません…

いつか…そのうち…出来るようになるかも

知れません…可能性は低いけど…(笑)」








「玉森さん…止めて…」








裕「仕事も…ダメ…生活もダメ…」






裕「その上…そっち…も…(笑)」









裕「ほらな…やっぱ、生きてる意味なくね？」







「止めて…」







裕「じゃ…言ってみろよ…」







裕「俺が…生きる意味…」







裕「一体…何の為に…誰の為に…生きるんだよ…」







「………」




裕「言えねーくせに…」







「……」






裕「俺なんか…いなくてもいいくせに…」







裕「マジ…」






裕「ウザい…」






…






…







…





「私の…為に…」







裕「は？聞こえねー」








「私の為に…」






「生きて下さい…」








裕「は？」






裕「何…言ってんの？」







裕「頭…おかしいんじゃね？」






「私…」







「玉森さんが…ずっと好きでした…」






裕「はぁ？」






裕「んな…訳…」





「でも…玉森さんには…

ずっと砂里さんがいて…敵わないって…

諦めてたんです…」








「でも…もう、砂里さんはいない…」









「だから…」








裕「だから…私…って？」







裕「(笑)…」






裕「お前が…砂里の代わりになる訳ないだろ…」







裕「砂里は…」







裕「砂里は…

お前なんかじゃ…代わりにならない…」







「…じゃあ…」








「試して…」






裕「…？」






「代わりにならないか…どうか…

試してみてよ…」

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