粉雪T 5 ページ4
「ママ…ッ！」
久しぶりに逢う母親に大喜びの凪(なぎ)…
いつもは
点滴で繋がっている腕を
看護師の亜季さんにお願いして
解放したAは
その胸いっぱいに
凪を抱き締める…
「凪…」
「ママ…ッ…ママ…！」
年のわりに言葉を覚えるのが早いのは
母親の代わりに
凪を育てているばぁばが
ひとつ
ひとつの言葉を
ゆっくり…
丁寧に…
教えているせいかもしれない。
若くして
病魔に襲われ…
愛する娘の側にいられない
我が娘に代わって
いつかは
元気になって返ってくると
信じて
゛Aに叱られないように…
しっかり子育てしなくゃ…゛って
ばぁばは、いつも笑った。
「ママ…ちゅき…」
「ママ…だいちゅき…」
凪は…
その胸に貼り付いて離れない…
普段は
ずっと寝たきりで…
トイレだって…付き添いが必要なのに
凪が来ると
ベットを、起こし…
座って凪を膝の上に抱いてる…
裕「大丈夫…？」
そう…聞くと
必ず、満面の笑みで
「大丈夫」って答えるA…
全然…
大丈夫じゃないのに…
大丈夫なんかじゃ…ないのに。
「凪には…」
「笑顔の私を…覚えてて欲しいの…」
…
…
「もし…」
「覚えていて…くれるのなら…」
…
…
…
Aが
そんな風に思えるようになるまでには
長い時間と
辛い葛藤があった。
病名を知らされてしばらくは
まるで
何事もなかったかのように
元気だった。
いつものように俺を仕事に送り出し
家事をして
買い物に行って
いつものように
美味しい夕飯で俺を迎えて
二人で眠った…。
限りなく…
完治は厳しいと言われていたけど
その
数パーセントの可能性に賭けて
前向きに
捉えているのだと思っていた…。
あの日…
君が…
苦しみ続けていた
…本当の心を見せるまでは。
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ゆなつ - わー、お返事ありがとうございます(ノд<。)゜。そうなんですね･･･。トウコさんのペースで、無理なさらないでくださいね。もちろん！これからも読ませていただきます♪また、コメントさせていただきますね(*^^*) (2016年7月25日 15時) (
レス) id: 9be4ebf298 (このIDを非表示/違反報告)
トウコ(プロフ) - 初めまして(*´∀｀)コメントありがとうございます♪沢山読んで頂いて、温かい言葉…ほんとに嬉しいです。明日、移行予定ですが…さくらんぼ…続けるか、新しいの浮かぶか…ちょっとお休みするか…悩み中です(笑)良かったらこれからも、立ち寄って下さいm(__)m＊ (2016年7月25日 15時) (レス) id: 3c1bc43480 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなつ - トウコさん初めまして。玉ちゃん、みっくん、横尾さんファンのゆなつと申します。トウコさんの作品、君は誰の。シリーズや、揺れる想い。なども読ませてもらっていたトウコさんのファンです！毎朝、トウコさんのお話を読むのが楽しみです！これからも応援しています☆ (2016年7月25日 14時) (レス) id: 9be4ebf298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トウコ
| 作成日時：2016年7月14日 5時
