あいすくりーむ 87 ページ47
真っ赤に染まった湯船の水
抱き上げた瞬間も、その細い手首から滴り落ちた血液
顔色は真っ白で、少しの血の気もない
危険な状態だ、と素人の俺でもすぐに分かった
迷いなく、救急車を呼んだ
マスコミとか、ジャニーズとかどうでもいい
このままじゃ、Aを失ってしまう
A!
A!!
.
.
救急車が来るまでの時間が、永遠に感じる
A
A!
なんでだよ、なんで勝手にこんな事
俺に相談もなしに…
何でだよ!
.
.
搬送先を指定出来たら、そう思って
チーフマネージャーに相談した
ジャニーズ御用達の、出来れば治療に専念できる所がいい
*
救急車の中でも、どんどん弱って行くのが分かる
ただ、見守るだけしかできない俺
たった一人で、
あんな虫ケラみたいな奴に写真を撮られ、捲し立てられて……きっと自分を責めて…
どうしようも無くなって…
病院について、赤いランプが付く
途中、出てきた医者から言われた言葉は、
ー家族の方を呼んでください。
目の前が真っ暗になった
ー大変危険な状態です。
それって…
どういうこと?
Aを失うかも知れない、ってこと?
.
.
嘘だろ?
ふと、今朝のAを思い出す
ーお仕事行くの?
いつになく、寂しそうだった
まるで、一人にしないで。って言うみたいに
不安そうだった
あれは、何かを無意識に予感してたのかも
知れない
.
.
.
俺が、一人にしなければ…
昨日もあんな事があって、不安定だったのに
俺が、側についてれば…
.
.
.
俺の…せいだ
何もかも、俺のせいだ
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作者名:トウコ | 作成日時:2020年6月7日 9時