幻夢（仮題）短編集 3 (ページ42)

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あいすくりーむ　82 ページ42

裕太には、うちにいるように言われたけど
藤ヶ谷さんと買った下着を、マンションの
ゴミ捨て場に捨てに行きたい

あと

裕太の為に、夕飯を作りたいから、買い物にも
行きたい

.

.

料理なんて、めんどくさくて大嫌いで
今まで一番もしたことない

いっつも、裕太にお任せだった

.

.

初めての料理

包丁なんて、使ったことないけど、頑張る！

何が、いいかな

難しいのは、出来ないから…オムライスでいいかな

玉ねぎと、卵はあったから

あとは、ハムと、人参と…

サラダも作ってみよう

野菜千切るだけだから、出来るよね

そんな事を考えてたら…

藤ヶ谷さんの事なんて忘れてた

.

.

昼過ぎ
ゴミ捨て場に袋を捨てて、そのまま裏口から
外に出た

梅雨の晴れ間で、蒸してるけど
外は、気持ち良かった

このまま、お散歩に行きたいくらい

そう思った瞬間だった

！？

私の後、直ぐにゴミ捨て場に入った人が
後ろから付いてきた

？

マンションの人だよね？

？

！？

振り向く前に、前から写真を撮られた

！？

「何っ？」

『ここ、玉森さんのマンションですよね？』

え！？

眩しいフラッシュが絶え間なく焚かれる

何！？

『何でですか？貴方、昨日藤ヶ谷さんといましたよね？』

どういうこと？

『今捨てたコレ何ですか？昨日も持ってましたよね？』

嫌っ！

誰？

『もしかして、二股ですか？
玉森さんと、藤ヶ谷さん、二人と付き合ってるんですか？』

何言って

『ねぇ、話聞かせてくださいよ！！』

『これって、スキャンダルですよ！！』

助けて…

「誰か助けて！」

誰か！

その場に、崩れ落ちた時
やっと、警備員が駆けつけて、その男は
マンション裏口から出て行った