あいすくりーむ 54 ページ14
その手の店を、友達に頼んで探して貰って
前もって連絡して、裏口から店に入った
女性の下着屋なんて、普通じゃとても
入れたもんじゃない
色とりどり…形も色々
可愛らしい系から、派手め、清楚系、ハード系
太「任せていいかな」
これ以上は無理だ、と
店員さんに声を掛けて、俺は店の奥へ向おうとした
「藤ヶ谷さん…行かないで」
へ?
何その声、悩ましげな声
勘違いしちゃいそうだよ
「一緒にいて…」
幸い、店には客はいない
まぁまぁの高級店だから、混み合うことはないのか
しかも、この店員
俺の彼女だと思ってんだな
やけに、にやにやしてる
まぁ、
"行かないで"なんて言ったら、そう思うよな
『好みとかありますものね』
店員の言葉の後に、♡が見える
「はい…」
って、答えるんじゃない!Aちゃーん!!
「あの….どれが好き…だと思いますか?」
はいはい
玉がね、
玉の好みね
「色とか、デザインとか」
アイツはね〜
スイッチ入るとすげー…え、っちでSだから
ハード系好きかもよ
例えば、向こうのほうの…
Tとか
Oとか
紐とか
色は
黒?
総レース?
ベビードールも好きだよな
「……ん、と…」
必死に考えてるAちゃん、
可愛いな
愛おしいな
玉のこと、好きなんだな
必死なんだな
玉…羨ましいわ
こんなに愛されて…
羨ましいよ、玉
「…えと、…どう思いますか?」
ずっと下を向いたままのAちゃん
商品見てないよ?
恥ずかしいんでしょ?
恥ずかしいのに、こんな所に来たの?
玉の為に…
俺まで利用して…
.
.
.
ふと、沸き起こった玉へのジェラシーと
可愛すぎる彼女への憧憬
.
.
なんだ、この感情は?
「藤ヶ谷…さん?」
.
.
.
太「…ごめ、これなんかどう?」
.
.
太「……玉の…….好みだと思うよ」
そう言って、指差したのは
清楚系レースを施した
紺色の下着だった
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作者名:トウコ | 作成日時:2020年6月7日 9時