雫。3 & 短編(12/11〜)

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桃果に本当の事を話すなら
藤ヶ谷さんにも、真実を話さなければならない、
そう、裕太は言った







真実を知った桃果は、きっと藤ヶ谷さんに
会いに行くだろう




そうなってから、ガヤに真実を話すのでは
フェアじゃない、と









.







.








私は、あの日
桃果に近づかないで、と話した日から
藤ヶ谷さんとは一切連絡を取ってなかった


あの日が、彼との決別の日だと思ってた




例え、桃果の父親が藤ヶ谷さんでも
彼に会うことはない









.








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けれど




検査結果が出て少し経った頃
裕太は、こう聞いた





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裕「ガヤんとこ行きたい？」







毎日、1人になると塞ぎ込んでいる私に
気づいてたんだ



桃果や陸がいる時は、つとめて明るくしてたけど
1人になるとどうしても気持ちが重かった








.







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「…裕太…」






.







.









裕「桃果….連れてくの？」







そんな事出来る訳ない







.






.








裕「Aがガヤんとこ行きたいなら…」








裕「全部話していいよ、…」






裕「きっと…ガヤは大喜びだ…」






裕「ずっと…ずっと、Aを想ってた
いや、今だってAを想ってる…」








裕「A、君の事を…」







裕「それに…桃果が自分の子どもなんて…」






裕「最高じゃん」






.







.








裕「やっと…俺からAを取り戻せる…」









.






.







「…裕太…」








「………そんな訳ないでしょ…」








「…私が、藤ヶ谷さんの所に行く訳ない…」




行ける訳がない







.






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「…行かないよ…」









.






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.








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でも

裕太が出て行けと言うなら…

それは…仕方ないと思う







それは…

当然の罰だもの

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