雫。3 & 短編(12/11〜)

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桃「その人はね…」






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.






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桃果…







桃「藤ヶ谷さんだったの…」







そう桃果がつぶやいた




裕太は…何と答える？

全て分かってた、そう言うの？
私の時みたいに

それとも





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裕「は？」




裕「藤ヶ谷さん、って誰？同級生？」




裕太…貴方は、俳優さんだね、やっぱり…






裕「ん？俺の知ってる人？」







桃「ん、もう！！」







裕「？」








陸「相変わらず、天然だな…パパは、笑」






裕「なんだよ、陸まで…」








裕「わかる？… A？」







裕太みたいに、上手く演技ができるだろうか

桃果達に怪しまれないかな







「…藤ヶ谷君って….クラスにいたっけ？」


真っ直ぐ桃果を見つめて嘘をついた






桃「はぁ？」



陸「ダメだな、これは…」







裕「なんだよーー」



裕「失礼だよな、A？」





「….ん、…笑」





桃「この二人だよねー」




陸「この二人だよ、やっぱり夫婦だよね」






桃「似た者夫婦ーー」





陸「一緒にいると似てくるんだねー。笑」






裕「なんだよ、二人して！大体、藤ヶ谷って…」






裕「？藤ヶ谷…？…ふじがや…？」






「…！」

裕太の演技に乗っかった






裕「まさか…」


「まさか…」



二人息を合わせて顔を見合わせる





！




桃「そ！キスマイの藤ヶ谷さん！！
ったくもう…何だか拍子抜け…」




陸「だな…何かもう、何も、驚かないわ」






桃「ほんと〜」








.







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裕「何だ、ガヤ？ガヤとどうして？」






それから桃果は、藤ヶ谷さんと出逢った時の事を
とつとつと話し始めた



雨の日、偶然出逢って…
上着を借りて、そしたらスマホが、入っていた
二人でディズニーに、行き…



桃「いい感じだったのにな、」
そう言った




裕「訳ないでしょ？歳離れすぎでしょ？」




桃「…そう….なのかな…」






桃「突然…もう、会わないって言われたの
本当に突然。…もしかして遊び….だったのかな」









.






.






.





裕「ガヤは、そんな人間じゃないよ…」



裕太は慈しむような目で、桃果を見つめた






桃「じゃあ、どうして急に会わないなんて
言ったの？」






桃「どうして…」








桃「昔好きだった人に似てる….って…」




桃「君に似てる、って言ってくれた…」








桃「藤ヶ谷さん
今でも、その人を愛してるって…言ってた」

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