贖罪 2

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裕「A？」





裕「どした、桃果〜」







薄明かりの部屋のドアが開く






裕太…






裕「桃果？」




裕「A？」







「…泣き止まないの…」






裕「え？」





「…桃果…泣き止まない…ッ…」






泣いてるのは、桃果だけじゃなかった

私も…






裕「A、どした…」





桃果を私の胸から受け取ると同時に

私の顔を見つめた裕太







裕「Aまで…」









裕「桃果…桃果、泣かないよ、ね、ほら…」


裕太が、優しく背中をトントンすると




ヒック




ヒック


杓子あげていた息が、少し落ち着いて







裕「桃果…」





裕「いー子、いい子、泣かないよ…」






そっと背中をさすると

泣き声が止んだ








裕「凄い汗と涙だ…」



ガーゼで、桃果の顔を拭いてく裕太





裕「何で泣くのーー」



白い綺麗な指先で、優しく…そっと…







裕「落ち着いたかな…」








裕「桃果…」





ついさっきまで、火がついたように泣いてたのが
嘘みたいに、裕太の腕の中で笑ってる桃果







裕「もう、大丈夫だよ、A」







裕太…







裕「泣かなくて大丈夫…」






「…ごめ、なさい…」






私…






裕「もう、少し寝たかったんだよね、桃果？
ちょい煩すぎたからな…」






でも…
裕太が抱いたらすぐに泣き止んだ






私だと
ダメだったのに








裕「大丈夫だよ、A…」






裕「たまたまだよ…」







裕「Aは、悪くないよ…」







「…でも…」







裕「悪いのは…俺だ…」

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