贖罪 2

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目を開けると同時に
涙が溢れた







太「泣き虫だな、相変わらず…」







「……」







太「でも、そんなAが大好きだよ…」







再び、
重なった唇




押さえつけるようなフレンチ…キスから
熱を奪うようなキスに変わっていく



あっという間に唇を割り入った舌先は、
すぐさま私のそれに絡まり…
そして、ねっとり吸い上げ、弄…ぶ






苦しいのに
嬉しい…



逃げたいのに
もっとして欲しい…





太輔のキスは
いつも、いつも私を容易に溶かした




キスされると
もっと…もっとシて欲しくて
もっと…もっと、その先を求めた









.







.







でも



今…
愛し合っていたあの頃とは違う私がいる





あの頃のように
私は、貴方に感じることはない







ただ…ただ…

貴方からの行為を
まるで人形のように受け入れるだけ






嫌ではないのに
まるで、感覚がなくなったかのように
何も感じない







指先が、シャツを掴み、
肌に触れても…




唇から、首筋にキスがこぼれ落ちても

私には
何も感じない








あるのは

太輔への…贖罪の想いと





そして、

これから裏切ろうとしている裕太への贖罪の想いだけ






.





.







.






太「A…」







太「愛してる…」







そう言って


そそり立つ自身を、私の身体の中心にあてがった
太輔






…！







ソコには、微塵も湿りもない

私は
何も感じてない







太「…イれていい？」





哀しみの色を纏った瞳







太「キツそうだけど…」





切なく笑った太輔








太「本当に…いいの？」







太「後悔しない？」









「…うん」




それで、太輔の哀しみが癒えるなら
貴方の憎しみが、少しでも薄らぐなら







太「玉と別れるの？」







「…う、……ん、」






また
瞳に膜が張って、太輔の顔が滲む








太「玉を失うよ？」







「……仕方……ないよ…」




全部、悪いのは…私だから








「……いい…の…」






いつか、二人が私を忘れて…




前みたいな二人に戻って…




そして…
幸せになってくれれば…



それでいい

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