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黒い高級車が
地下のエレベーター前に横付けされる
この車には
今までに何度も乗ってきた
私の指定席は、助手席の後ろ
目深にキャップを被り、サングラスをした太輔が
バックミラー越しに私を見つめる
太「身体は、大丈夫?」
ふふ
思わず、笑みが零れる
太「何?」
サングラスの奥の瞳が、笑ってる
「…大丈夫だよ、」
心配性な、太輔に苦笑い
太「何、その笑い…」
太「いや、心配するでしょ、昨日あんな事あったばっかりなんだから…」
そうやってムキになる所も、懐かしい
「…そうだよね、確かに…」
太「てか、そんなAを呼び出す俺が悪いのか…」
A…
太輔を前にして、名前を呼ばれて
なんだかドキッとする
甘く、低い声
その声で名前を呼ばれるのが、好きだった
声で、溶かされてしまいそうだった
太「どうかした?」
.
.
.
「…ううん、何でもない…」
ただ、名前を呼ばれただけで
太輔と愛し合っていた時に巻き戻され…
あの時の気持ちが湧き起こってくる
太「うちでいいかな…」
地下の駐車場を出ると、秋晴れの空が見えた
空が高くて、青い
あの日、
軽井沢で結婚式を挙げた日と同じ
「…うん、」
あの部屋
太輔が、私と暮らす為に用意してくれた部屋
沢山の時間を過ごし
沢山の愛を貰い
そして、裕太に無理矢理抱…かれた部屋
太輔にも、同じように
哀しみと憎しみの中で抱…かれた部屋
幸せと
哀しみが同居する部屋
そうだ
あの部屋こそが
私が、自分の気持ちに決着をつけるのに
相応しい
誰と生きていくのか
決めるのに相応しい場所だ
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トウコ(プロフ) - yk717miraiさん» 暫し現実を離れてお話の世界に…それが、私の理想です。苦手な展開もあるかもしれませんが、嫌でなければお付き合いくださいませ^_^ (2019年10月1日 7時) (レス) id: 766bda6b5d (このIDを非表示/違反報告)
yk717mirai(プロフ) - 今読んで本当にホットしました。良かったです。 (2019年9月30日 12時) (レス) id: 2f50dbd382 (このIDを非表示/違反報告)
yk717mirai(プロフ) - 間違ってもこの後裕太さんが激怒して何かすると言う展開はないでほしいです (2019年9月29日 23時) (レス) id: 2f50dbd382 (このIDを非表示/違反報告)
トウコ(プロフ) - yk717miraiさん» いつも読んで頂きましてありがとうございます…m(_ _)m (2019年9月29日 14時) (レス) id: 766bda6b5d (このIDを非表示/違反報告)
yk717mirai(プロフ) - このまま是非裕太さんと幸せになってほしいです。この後不幸が起こらずに★☆★ (2019年9月29日 14時) (レス) id: 2f50dbd382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トウコ | 作成日時:2019年9月25日 8時