哀しいkiss 5 ＊最終章＊

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彼女side


「……ん、ッ…」







「…ぁ…」






唇の熱を最初に感じたのは、首筋

短く切り揃えたばかりの黒髪が、さわさわと
耳をくすぐる




ふっと、首筋に感じる吐息






でも…

口づけだけが私の身体に落とされて
裕太の声はしない





ただ…
静かな部屋に、優しいリップ音が響いて
慈しむように、指先が肌を伝ってく




一糸纏わぬ、この身体を
愛してくれる人がいる…








気持ち…い…




気持ちがいい







.






.








触れては離れる唇



触れる所に、愛が落ちてくる




ジンジン…
熱を帯びて





ゾクゾク
気持ちが高ぶる






もっと…シて





首筋から、膨らみへと伝播していくキス

ちゅ、弾けて

ちゅ…ぱ、張り付いて




そして、次は

熱い舌がねっとり這っていく





「…ん、ぁ….…ん、」






「…はぁ、ッ…」








膨らみを包みこんでいた掌が、ゆるゆると
動き始める






そっと包んで…
にぎにぎと優しく揉….みしだかれて
最後には….
まるで、罰のようにきつく握りしめられる






「…んぁ…！」






「…や、ぁ、…」







や、


ヤダっ






それ….や







！







！？






唇が、下腹部に滑り落ちて




「きゃ、」

くすぐったい





お臍とその周りを
小鳥みたいなキスが啄んでいく





微睡んじゃいそう



ちゅ、ちゅ


ちゅ…



ちゅ、ちゅ…







「…ん、ぁ、ん」







「…はぁ、ん…」





自分でも恥ずかしくなるような声が出ちゃう

でも…







「…や、ぁ、…………ん」







ツ、ツ…ッ


？


お臍から…唇が滑って



や、




？





！？






閉じようとした膝はすぐに、両手で押さえつけられて、そしてシーツにつくまで広げられていく





嫌ッ



こんな…恥ずかしいカッコ






やだッ…







「…お願い…やめて…」








「…お願いだから…」









裕「やだ、やめない…」







裕「絶対、Aに俺を選んで欲しいから…」







裕「俺は、やめない…」






「…や、だ…」







裕「ヤダじゃないだろ？」






「…？」






裕「すげー、感じてたじゃん…今の今まで…」







裕「感じてたよね？」








裕「気持ち良かっただろ？」







裕「俺に…愛されて…」

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