哀しいkiss 5 ＊最終章＊

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Aside


「…裕太の、え…っち、」




裕「えー、見てないよ！」





「…嘘」






裕「見てないったら、見てない！」






「…そう？」







裕「うーむ、、、」





「？」





裕「てへ、ちょっとだけ…笑」





「…！ほらッ」






裕「見たいでしょ、普通！？みんな見るよ！？」



「…見ないッ！」





裕「見るもん、見るもん！男の子なら見るもん！」






「裕太ッ！？」






裕「見たいのッ！」






.






.






.






「…ん、もうッ！」



無邪気で正直な裕太は、何をやっても可愛くて
許してしまう

ゆるふあで、ふにゃんと笑って…
上手に甘えたかと思うと、ふとオトコに変わる






裕「許して…」

そう言って見つめる瞳は、確かにオトコで
見つめあってしまうと、溶かされてしまいそうになる






「やだッ！」







「……そうだ、お引越ししよ？」






裕「は？」




「普通のマンションに引っ越そ？」






裕「普通じゃん、ここも…」






「普通じゃないでしょ？あんなガラス張りのバスルーム！」






裕「普通だよーー笑」





「普通じゃないの！」







裕「ヤダヤダ、絶対やだ！引っ越さない！」






「あんなバスルーム普通じゃない！」




「…もっと、普通の…」




裕「だいたいさ、この辺りで、バーベキューできる
ベランダついてる部屋なんて、なかなか見つからないよ！？」






「バーベキュー！？」






裕「バーベキューしたいの！Aと…」

真顔で力説し始めた裕太






「ここで？」





裕「ん、！」





「…この高級マンションで？」






裕「うん！」







.






.







.







「…ぷ…」





「裕太…ったら…」








笑





笑






裕「やり♪」





？





裕「怒られずに済んだーー、笑」







「！」




屈託なく笑う裕太





「…もう…ッ！」






裕太には敵わない

何もかもが、裕太の思うまま






愛しくて可愛くて堪らない…







これでいい

何も考えずに…



目の前で笑う裕太だけを見ていればいい





目の前にいる裕太を愛すことだけを考えればいい






.






.








そうすればいつか、きっと

全てを、忘れて裕太を愛せるようになる






裕太の身体も…心も…

受け入れられるようになる….

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