哀しいkiss 4

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裕太side


水しぶきが、白い肌に落ちて、弾けては飛び散る


泡で隠れていた胸の膨らみや、
足の付け根の窪みが、シャワーで洗い流されていく





バレッタでたくし上げられた髪

もう、髪を洗った後なのか、後れ毛が濡…れて
や…らしいくらいにセクシーだ



お湯を浴びて、紅く紅潮してる身体

丁寧に自分の身体を洗い流してく右手が、くねくねと凄く色っぽい

右足だけつま先立ちした、細い足首


小さなお尻は、ツンと上を向いてる





やば…


やばいんだけど









ただ…見てるだけで身体が熱くなる


考えてみれば、こんな風にしげしげと見たことなかったかも…




俺の好きな女性は…

愛してるAは…こんなに綺麗だったのか







「…？」




何の音もさせてないのに

気配に気づいたのかAが振り向く






「…や！？」



一瞬にして隠されてしまった身体







「玉森さん、いやッ！」



まだ、何もしてないのに

ただ見てるだけなのに







「見ないで！」




シャワーの下に身体を隠すようにして
しゃがみ込んだA






「やだ！」






「あっちに行って…」



俺の顔も見ないで、ただただ首を振ってる





俺を拒絶しないでよ

俺のこと、好きって言ってくれたでしょ？







「玉森さん、お願いです…」






「お願い、見ないで…」






大の大人なのに、こんなにちっちゃくなるんだね？
そんなに嫌なの？俺に見られるの




でも、
まぁそうか



Aは…覚えてないんだもんね







裕「わかった…」





やらしい下心が出ちゃいました






裕「ごめんね…」






「ううん、」

って言うように頭を振るA







裕「あっちで待ってる…」







「……ん、」




ね、そろそろ俺の顔見てよ…








裕「俺、ちゃんと言う事聞くから…」







裕「A…」

願いを込めて名前を呼んだ





俺を見て…








「……ん…」




サラサラの髪が額に張り付いて、
華奢な肩を自分の指先で抱きしめてる




シャワーが、川のような流れになってるバスルームの床に着いた足先が紫だ








裕「A…」






俺を見て…






「…玉森さん…」


やっと俺を見上げたA





あ

裕「ごめ…」






Aの瞳は不安で揺れてた

泣いてたかも知れない、シャワーだと思ったけど
涙かも知れない







裕「ごめん…」

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