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太輔side
「…あ、…ん、ッ…」
弓なりにしなった身体
細い首筋には、俺につけられた紅い華が薄明かりに照らされて光ってる
「…あ、…ぅ、…ッ…」
「…ッ、あ…!」
「…!」
.
.
身体が強張ったように固まって、息が止まり
その後、一瞬にして弛緩する…
.
.
俺の大好きな顔
Aが、イく…瞬間
愛しくてたまらないAの顔
…の、はずだった
.
.
大好きだったはずなのに
.
.
.
目の前には、見知らぬ男の後ろ姿
その背中に回されたのは、紛れもなくAの指先
背中には、赤い爪痕
何だ…これ
誰だ、これ
.
.
やっと元に戻れた…
また、身体も心も一つになれた…
大好きなAの嬉しそうな顔を見れて幸せだった
Aを満たして次は一緒に、そう思ってたのに
.
.
みるみる萎んでいく、身体と心
いや、萎むだけじゃない…
ふつふつと沸き起こる怒りにも似た感情と
今目の前に、恍…惚の表情で横たわるAへの
嫌悪感
あの時もそうだったのか?
あの時の男ともそうだったの?
同じように背中に手を回し、そして…
いや…らしくオトコを求めたの?
さっきみたいに?
「……太…ッ…?」
まどろんだ君が、微かに目を開ける
「…どう…し…たの?」
「…太輔?」
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作者名:トウコ | 作成日時:2019年7月5日 4時