哀しいkiss 3 (ページ35)

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太輔side

「…ン…、ッ…」

太「いい子…」

忘れてた感覚が蘇る

初めて、だったAは…何もかもを俺が教えた

キスも…その先も

だから、何かをして返ってくるその反応の全てが
可愛くて愛おしかった

最初はビクビク怖がって…
そんなAの不安を一つずつ取り去って
二人の信頼を作った

愛し合う時の遠慮がちな小さな吐息や反応、指先の動きも大好きだった

少しの抵抗と、恥じらう姿

おんなのこ、だったAがオンナに変わる瞬間

俺が満たしたのだ、という支配欲

嬉しくて嬉しくて
言葉に表せないくらいに幸せだった

そして今、その時間が戻ってきたんだ

太「いっぱい愛してあげる…」

あの頃のように

太「Aの好きなとこ…」

それなら、全部知ってる

だから、もっかい…
ついさっき、慌てふためきながら自分が着せた服を
脱…がせていく

肩…、腕…、…お腹…
露わになっていく肌にキスを落としながら

太「寒くない？」

シャワーの飛沫を浴びていた冷たい身体

「…ん、」

すぐに温めてあげるね

ちゅ、
もう一度唇にキスをして、手をズボンにかけた

「…や、…」

必ず、一度は拒否する…そういうとこも可愛い

で、

太「やじゃない！」

そう言いながら、無理矢理なのも変わらず、好き

「…太…」

太「好き…、Aと一つになりたい…」

太「いいでしょ？」

嫌なんて、言わせないよ

「…優しくしてね…」

言われなくても、いつも優しくしてる
本当は、時にはめちゃくちゃにしたい、って思う事もあるけど…嫌われるの嫌だから、できない

太「ん、」

「約束して…」

首筋の印は、俺が激しくしたからって思ってるから不安なんだね、A

太「もうしないよ…」

する訳ない

だって、Aは帰って来たんだから
そして
もう二度と離れないんだから

だから…

優しく、大切に愛していくよ、これからも

太「い？」

「…うん、」

くるんとカールした睫毛が揺れた

瞳には俺が映ってる

Aは、俺のもの

そう、印なんてもういらないんだ

その白く柔らかな肌に、そっとキスを繰り返す

好き、って想いを刻み込むように

「…太、ッ…」

「……あ、…ん、」

ぎゅ、シーツを掴んだ細い指先

「…太輔、っ」

君が、俺を呼んでる…
あの頃と同じだ